- 昔から興味があったもの。特にきっかけもなく購入。シリアスな現実の上に繰り広げられるコミカルで無為な青春に時折挟み込んでくるリリカルな情景が妙味。
- 本作が1983年、望月峯太郎「バタアシ金魚」が1985年、土田世紀「未成年」が1986年。通底する時代の空気。映画「スタンド・バイ・ミー」(1986年)も想起。
「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」
- NHK-BSプレミアムで3月17日放送。クリストファー・マッカリー監督。2015年。
- シリーズ5作目。ストーリーの大枠(シンジケート)が全然頭に入ってこなくて気持ち良く観られない。
- ヒロンインのレベッカ・ファーガソンがスペシャルな魅力を感じさせる訳でもなく、売り物の視覚的なギミックにこれぞというインパクトもなく。
- ハーマイオニー・コーフィールド(レコード店員)がとてもチャーミング(中条あやみ似)だと思ったらすぐ殺されてしまって無念。
- 密室に閉じ込めてガスで眠らせる手法がレコード店でのイーサン・ハントとラストのソロモン・レーンで反復される訳か。
「レコード・コレクターズ5月号」
- メモ
- Neil Young「Royce Hall 1971」
- Neil Young「Dorothy Chandler Pavilion 1971」
- Neil Young「Citizen Kane Jr. Blues (Live At The Bottom Line)」
- Colin Blunstone「One Year (50th Anniversary Edition)」
- Sam & Dave「The Soul Classics」
- Various Artists「All Turned On! Motown Instrumentals 1960-1972」
「キッド」
- NHK-BSプレミアムで1月13日放送。チャーリー・チャップリン監督。1921年(チャップリン自身による音楽付きの1971年版)。
- ジャッキー・クーガンの破壊的な可愛さ。チャップリンばりに3回離婚、4回結婚しているのも驚きですが、後年「アダムス・ファミリー」のオリジナルTVドラマでフェスターおじさんをやっているのも驚き。
- 夢のシーン。ラスト前のチェンジ・オブ・ペースという機能、ワイヤーアクションの斬新さ、自らの極貧の生い立ちと第一子を生後3日で失ったチャップリンの心情は理解できるものの、いまひとつ響くものがない。
- その夢のシーンでチャップリンを誘惑する女悪魔=リタ・グレイ=チャップリンの2番目の配偶者(撮影当時12歳、結婚当時16歳)=離婚訴訟を通じて「フェラチオ」という用語を知らしめた人。
プラトン「ソクラテスの弁明」
- 東浩紀「ゆるく考える」を読んでソクラテスのポピュリズムによる死(「おまえはなんかあやしい、嫌なことをいう、みんなの空気に水を差す、だから死ね」)に興味を持ったもの。東浩紀曰く「もっとも心を打つのは、彼が論理では勝てないことをよく承知し、それについてもはっきり語っていることである。彼は、人々が論理を選ばないことをよく知っていた。しかしそれでも論理を選び、死刑を受け入れるのだ」。
- 弁明のロジックは早くも忘れてしまいましたが、生きることは知を愛し求めることであり、真理を求める行き方をを全うするためなら死をも受け入れるのだというあり様はザラリと印象に残る。
- 「ですが、もう去る時です。私は死ぬべく、あなた方は生きるべく。私たちのどちらがより善き運命に赴くのかは、だれにも明らかではありません。神は別にして」
- 購入してから読み始めてからほぼ1年。このような薄い本にここまで時間がかかっているようでは、死ぬまでにもういかほども読めないだろうなと悲しい気持ちになってくる。