「アメリカン・スナイパー」

アメリカン・スナイパー [WB COLLECTION][AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

  • 得も言われぬ微妙な感興が催され、モソモソと各種のレヴューを覗いてみたところ、菊地成孔の長文レヴューに腹落ち感あり。曰く、
    • 「とうとう出ちゃった痛快イラク西部劇第一弾(困ったなあ。面白いだけに)」
    • 「何というキツさ。言葉を失う程。これによって、前述の通り、オセロゲイムで角でも取ったような感じで、フランス料理で言えば、フルコースが長過ぎて、帰ってから憶えているのが最後に食べたデザートとコーヒーの味だけ。といった強度によって、本作は重い後味を残します」
    • 「『ガチで西部劇なんかやったら世界世論が黙っちゃいない。やるならスタローンとかシュワちゃんに任せるか、マンガチック(MANGA+「TIC」)なロシアやアラブゲリラ相手にやるしかない』というご時世に、『代理食なんかじゃねえぜ。何せこいつぁ実話だぜ』というガンマンの、久しぶりのガチンコ正義の発砲で、長らく鬱病的にしおれていたマッチョなアメリカ男のポテンツに火をつけたという側面が、驚異的な興行収益に結びついたのは間違いありません」
    • 「『地獄の黙示録』でさえ成し遂げなかった、『最高の痛快娯楽ドンパチとドン詰まりアメリカの鬱病的な戦争由来ダークネスの平然としすぎる程平然としたキメラ』」
  • 抜きんでた能力により責任感が駆り立てられ、駆り立てられた責任感が自分を追い詰めるという、散見されるパターンではある。