- NHK-BSプレミアムで6月19日放送。ルキノ・ヴィスコンティ監督。1971年。
- 淀川長治のルキノ・ヴィスコンティ作品フェイヴァリット・スリーの一つ(「甘くスイートで好きなのね、あの人にしたらちょっと柔らかいの」)。
- なにしろグスタフ・マーラーの交響曲第5番の第4楽章が良い。「ワインを飲みながら温かい風呂につかっているようなこの『アダージェット』は、倒錯するとろけるチーズのような不思議な愛の陶酔を見事に歌っていた。それもそのはず、この時期のマーラー先生は20歳近く若い新妻アルマ嬢との新婚生活の真っ只中だった」(吉松隆)とのこと。
- アッシェンバッハの友人音楽家アルフレッド(アルノルト・シェーンベルクがモデル?)役マーク・バーンズという人の過剰演技が悪目立ちしているような気がするのですが。
- 「自然の世界にも芸術の世界にもこれほどまでに巧みな作品をまだ見たことはないと想ったほど」の完璧な美というコンセプトを生きながらに具現化するビョルン・アンドレセンが本作の推進力と説得力の源泉。