James Brown「L'Olympia Paris 1967」

オリンピア・パリ 1967

  • アマゾンで発見して「えっ!こんなの出てたの?!」と驚愕したアイテムその1。お布施のつもりではありますが、なんのために「レコード・コレクターズ」を毎月購読しているのか、いよいよ意味が分からなくなってきました。今年8月に発売されていた模様。
  • 商品パッケージに漂う胡散臭さとエターナル・グルーヴスという会社のラインナップの胡散臭さ。海賊盤で出回っていたアイテムを著作権の切れ目に乗じて売るビジネスのように見受けられるのですが。
  • ピーウィー・エリスのサックス」「ドラマーの故クライド・スタブルフィールド」「バーナード・オーダムのファンキー・ベース」と日本語解説にはありますが、パーソネルは時代的な類推でしょうか。
  • 「フェイマス・フレイムズ第1期絶頂期の必聴ライヴ」「こののち、1970年にフェイマス・フレイムズは全員が脱退し、ブーツィー・コリンズらのJB’sがバンドを牽引していきます」とありますが、フェイマス・フレイムズはバッキング・ヴォーカル&ダンスのグループであってバンドではないはず。ウィキペディアにも「The Famous Flames are sometimes erroneously identified as James Brown's "band", a confusion partly fostered by their record companies' inconsistent labeling credit practices」とあります。
  • 帯裏に突然1968年2月のオークランド・オーディトリアムでのショーのポスターが出てくるのも意味不明。本当に1967年のパリ公演なのかという疑念も浮かびますが、ダニー・レイがパリに言及している部分はあるっぽい。
  • と、パッケージやライナーの不備ばかりが目につきますが、相性の良いオランピア(「ラヴ・パワー・ピース」(1971年)と同じ)で、時期的にも1967年(アポロ劇場でのライヴ2作目と同じ)で、内容は悪くない。
  • 「サイドワインダー」というのがなんとも珍しくて良い。ヨーロッパのオーディエンスを意識した選曲だったんだろうか。
  • どうせ完全盤でないなら、「サイドワインダー」の後に、2回目のJB紹介「アワ・ディライト2」から「アウト・オブ・サイト」を繋げていれば俄然アルバムの印象が良くなりそうなのですが。いきなり「アイ・ワナ・ビー・アラウンド」「ザッツ・ライフ」からの「カンザス・シティ」で第一部幕、ではさすがに盛り上がらず、「そうです、これがJBお得意の『思わせぶりなツカミ』です」じゃないだろという感じ。
  • もうひとつ盛り上がらないのは録音の質もありますが、それを差し引いても「コールド・スウェット」などキモの部分で出来がもうひとつという気も。「マイ・ガール」の前後とか、曲の繋ぎの不自然さもライヴ盤としての盛り上がりを阻害。
  • まあそれでもこの時期の新たなライヴ音源が聴けるのは理屈抜きに嬉しい。
  • 追記。動画発見。


Instrumental Intro -- James Brown and the Famous Flames at the Olympia