- NHK-BSプレミアムで7月29日放送。ウディ・アレン監督。2011年。
- 94分の小品。ウディ・アレンが考える映画というもののコンセプトが好ましい。AB面各23分のLPアルバムの好ましさと同類。ラストもとても良い塩梅。
- 寓話としての意味合いを汲み取ろうとするとお気楽な高等遊民の話にしか見えないなぁと思いつつ観ていると、終盤に至って1920年代から更にベル・エポックに飛ぶ重層性で、ないものねだりの懐古主義の無意味さに対する批評に急展開。
- という諸々を取っ払うと、ベル・エポックでも1920年代でも現代でも(特に雨の)パリはいつでも魅力的な芸術の都、という映画では。
- ハリウッドの脚本仕事で小器用に成功して、リッチな婚約者と付き合いながら、小説に打ち込んでいきたいと揺れるカリフォルニアっ子(左巻き)というキャラクター設定にオーウェン・ウィルソンがはまっているのが良い。
- スペインかぜの収束後にロアリング・トゥウェンティーズが来たように、新型コロナ収束後は狂騒の2020年代が来るんだろうか。
- ロダンの愛人について議論をする美術館員=ニコラ・サルコジ大統領夫人カーラ・ブルーニ。マリオン・コティヤールのワンピースがどれも可愛かった。