- 松本大洋のバイブル。「ぼくはツッチーの『未成年』に影響を受けて、『青い春』を描いたりしました」とのことですが、「青い春」(1993年)だけではなく、古泉智浩「ジンバルロック」(1998年~)も想起しました。田舎のヤンキーの無為な青春。空回りする青春というと望月峯太郎「バタアシ金魚」(1985年~)がちょっと早いか。
- 「ぼくが『未成年』をいいと思うのって、まだもがいてる感じがあるからなんです。2話、3話で描き込みをやめてたり、4話目で圧倒的に描き込んでたりする」とも語っていますが、試行錯誤しながらタッチがどんどん洗練されていくところも望月峯太郎「バタアシ金魚」を思い出させる。
- ちょっとゴチャゴチャしすぎている気もするものの、デビュー作独特の全てを投入した感覚は魅力。