大友克洋「OTOMO THE COMPLETE WORKS 2: BOOGIE WOOGIE WALTZ」

BOOGIE WOOGIE WALTZ (OTOMO THE COMPLETE WORKS)

  • 待ちに待った大友克洋全集。
  • 初期作品はアメリカン・ニューシネマの強い影響と言われることが多いですが、本人曰く「マンガというよりなんかATGのアート作品みたいな方向」「特に影響されたのは今村昌平の『豚と軍艦』で、この頃の作品にチンピラとかやくざがよく出てくるのはそのせい」で、画風としては「子供の頃読んでいたマンガからどんどん離れて、そういうイラストの方向に走っている時期」とのこと。
  • 「自分で勝手に実験していて、人に見てもらう読んでもらうことは全然考えてなかったです。それでよく原稿料貰ってましたね。そんな若気の至りが一番出てた頃の作品で恥ずかしいです」と語るとおり、実験的でエンターテイメント性には乏しいものの「スカッとスッキリ」などは楽しい。
  • はぁ、長らく入手困難だった大友克洋の初期作品とはこういうものだったかという愉しみ。