- カール・マルクス「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」をギヴアップした時に購入したもの。「マルクスが一番憎んでいたのは、ナポレオン三世のクー・デタで一掃されたティエールらのオルレアン王朝派ブルジョワジーであり、ナポレオンはプロレタリア革命を準備するために登場した、一種の『歴史的必然』であったと主張されているのがわかったはず」というカール・マルクス「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」評。
- ナポレオン三世から見ると「ナポレオンは父方の伯父であると同時に、母方の義理の祖父」というのは知らなかった。
- 「ナポレオン三世を徹底的にやっつける詩や散文を次々に書きつづけた」国民的詩人ヴィクトル・ユゴー、淫奔という点ではナポレオン三世を上回るものがあったというのが凄い。
- 民衆主権という揺るぎなき信念を終生持ち続けたというのが再評価ポイントの一つ。嘲笑の対象となった普仏戦争での降伏も同じ信念からと考えられ(「私に兵士を殺す権利はない」)、それ故に「セダンで、私たちは卑怯者ではなかったな、そうだろ?」という最後の言葉は切ない。
- スイスイと読めはするもののメリハリ不足で必要以上に長いので途中で飽きが来る。プロローグの面白さを本編が超えてこないというか。