柳家小さん 「五代目柳家小さん落語傑作選 其の四」

五代目柳家小さん 落語傑作選 其の四 [DVD]    五代目 柳家小さん 落語傑作選 全集 [DVD]

  • 「長者番付」(1988年)。小売りを渋る田舎の造り酒屋を「どうんつく」と罵倒したところ、造り酒屋が激高して若い衆に取り囲まれ、たまたま目にした長者番付から、鴻ノ池前右衛門(酒桶に火鉢を投げ込まれて出来た澄んだ酒)や三井八郎右衛門(空き家の井戸から三千両)を引っ張り出して「どうんつく」は運が付くの意であると強弁して切り抜けて、サゲは「なに、でぇ嫌ぇ?あぁ、生まれついての貧乏性か」という何ともポイントの掴み難い噺。京須偕充の諸作でも解説されていませんがマイナーな噺なのでしょうか。
  • 江戸の新川=酒問屋街
  • 粗忽長屋」(1988年)。先日聴いたCD所収のものよりマクラが長め。三代目柳家小さんや二代目三遊亭圓歌のそそっかしいエピソードや、傘と箒を取り違える小話(「あんまり雨がひでぇもんで傘が箒みてぇになっちゃった」)など。
  • 映像だと熊さんの可愛さ(「どうもすいませんです」や「なんだか兄貴わかんなくなっちゃった」)が際立っていて「唯一最高の高座」がより楽しめる気がします。マクラに出てくる、乗り物の中で挨拶されて誰だか思い出せない人の表情も異様に可笑しい。