2024-01-01から1年間の記事一覧

「そして父になる」

NHK-BSで3月12日放送。是枝裕和監督。2013年。 古典的な設定とステレオタイプなキャラクターで製作の意図がよく分からない。タイトルも安直では。 交換を決断するに至るプロセスなどの肝心な部分の描写が足りていないのか、気持ちが動かされる…

「レコード・コレクターズ5月号」

メモ Ahmad Jamal「Count 'Em 88」 Ahmad Jamal「Ahmad Jamal Trio Volume IV」 Ahmad Jamal「Portfolio of Ahmad Jamal」 Ahmad Jamal「Happy Moods」 Ahmad Jamal Trio「At the Pershing, Vol. 2」 Ahmad Jamal Quintet「Listen to the Ahmad Jamal Quinte…

「ペギー・スーの結婚」

NHK-BSで3月14日放送。フランシス・フォード・コッポラ監督。1986年。 キャスリーン・ターナーのおばさんくささが終始かなりの違和感を漂わせており、昏睡状態で見た夢だと考えればそれはそれで良い気はするものの、意図的な演出にも見えず、他…

山本周五郎「青べか物語」

図書館活用。玉袋筋太郎の紹介やイナダシュンスケの言及で興味を持って。 猥雑でカラフルで生々しく、そこはかとなく哀しくて、とても良い。 「おわりに」「三十年後」の雰囲気の変わり方に面食らったものの、あとがきを読んで納得。 山本周五郎が浦安に住ん…

西川恵「ワインと外交」

図書館活用。唐津行の際に読了。 為末大の「会社の人との飲み会は残業だと感じる人は、ぜひ『ワインと外交』を読んでほしい。人間は動物であり、動物は食を共にすることに大きな意味があることがわかります」というポストがきっかけでしたが、そういう本では…

「選択4月号」

ギャングに乗っ取られたハイチ-まるで世紀末「暴力映画」の世界 インドは民主主義国なのか-モディ「宗教過激主義」の暗闇 「麻生・茂木連合」の勝算-裏金政局「政権奪取」への密謀 「六月解散」岸田の大博打-反体勢力との「冷たい攻防戦」 政界スキャン…

丸山健二「水の家族」

三浦しをんの絶賛を目にして購入してあったもの。 曰く「『水の家族』は文章の力のみで、人々の営み、ひとの心に湧き起こるありとあらゆる感情と物思い、この世のうつくしく醜い情景をすべて描ききり、終盤ではついに宇宙規模で魂の解放を実現してみせる。小…

「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

NHK-BSで2月7日放送。ジョー・ライト監督。2017年。 原題は「Darkest Hour」。扱うのは首相就任からダンケルクの戦いまで(バトル・オブ・ブリテンはやらない)。有名な下院演説(「我々は海岸で戦う、我々は水際で戦う、我々は野原と街頭で戦う…

「レコード・コレクターズ4月号」

メモ Various Artists「Eccentric Soul: The Capsoul Label」 Various Artists「Memphis Unlimited」 Various Artists「Looking for the Magic: American Power Pop in the Seventies」 Eddie Lebron「Ghetto Records Presents Eddie Lebron」

「選択3月号」

メモ カリブ海で疎まれる「英王室」-連邦王国「離脱予備軍」が続々 欧州を悩ます「親露国家」の広がり-震源ハンガリーの「トランプ願望」 ミャンマー「徴兵制」で沈む軍政-若者離反で一段と窮地に 北朝鮮を蝕む毒素「市場経済」-新興富裕層が体制の不安…

「首」

早稲田松竹で。北野武監督。2023年。 北野武版へうげものというか、戦国版アウトレイジというか。衆道を持ち込んだファニーな歴史解釈ではあるけれど、散漫で「腰抜けるほど面白かったことはない」(伊集院光)のは確か。

松本大洋「Sunny(1)~(6)」

催眠療法士の父(松本東洋)と詩人の母(工藤直子)の子である松本大洋が児童養護施設にいたというのも分かるような分からないような(「そのあたりについて語るのは難しいですね。ただもう僕が気づいたらそこに居たというか、親には親の考えがあったはずだ…

「湯を沸かすほどの熱い愛」

NHK-BSで12月27日放送。中野量太監督。2016年。 演技もシナリオもベチョッと甘くてイージーで個人的な好みからは著しく外れる。 きのこ帝国「愛のゆくえ」は、オールナイトニッポン0のエンディングであのが弾き語りで歌っていて印象に残って…

「レコード・コレクターズ3月号」

メモ 「James Brown: Say It Loud」 www.youtube.com

裏モノJAPAN編集部編「他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え」

図書館活用。紹介記事を読んで。 「酸いも甘いも噛み分けたオッサン130人に聞いた」、「大衆酒場の社会学」、「若かりし自分に教えてやりたい人生の真実」。 処世訓としてはさほど響くものはなかったけれど、「嫁をセックスの喜びに目覚めさせるな」、「…

松本大洋「竹光侍(1)~(8)」

画もストーリーも魅力的。原作は永福一成。松本大洋の大学の後輩にして僧侶という人のよう。 もうちょっとコンパクトにまとめた方が収まりがよかったかも。長く手元において何周も読み返すような感じはしない。 あとは「Sunny」を読みたい。

「選択2月号」

メモ トランプ再登板を願う米経済界-株式市場は早や「過熱」の様相 金正恩が策謀する「岸田籠絡」-拉致問題「首脳外交」の甘い誘惑 二階派改め「武田派」への暗闘-“派閥解散”で「自民党乱世」の幕開け 「岸田主導」政局の始まり-目指すは七夕「ダブル選…

石ノ森章太郎「日本の歴史(9)蒙古襲来と室町幕府の成立/(10)南北朝動乱と足利義満」

図書館活用。安田登「NHKテキスト100分de名著『太平記』」が面白かったのでおさらい。 出来事を淡々となぞっていくのでかえって大きな流れが掴みにくい。特別に面白いものでもないので敢えて読む必要もなかったかも。 ずいぶんと日蓮がフィーチャー…

安田登「NHKテキスト100分de名著『太平記』」

もはや「太平記」を通読することは死ぬまでないなという諦めのもとに購入してあったもの(きっかけは忘却)。 後醍醐天皇、足利尊氏、楠木正成等の名前ぐらいしか知らなかった人物の多面的なキャラクターや、複雑怪奇な南北朝時代の大まかな流れが把握できて…

松本大洋「ルーヴルの猫(上)(下)」

図書館活用。あったのはオールカラー豪華版(彩色は松本大洋ではなくイザベル・メルレ)。 まるでバンド・デシネの翻訳もののようだと思ったら、それもそのはず「ルーヴル美術館バンド・デシネ・プロジェクト」の一環とのこと。 舞台もキャラクターも魅力的…

「レコード・コレクターズ2月号」

メモ Various Atists「Playing for the Man at the Door: Field Recordings from the Collection of Mack McCormick 58–71」 Various Atists「The Memphis Blues Box: Original Recordings First Released on 78s And 45s, 1914-1969」 Various Atists「Writ…

東浩紀「訂正する力」

サラリと読めるので「訂正可能性の哲学」との重複はさほど気にならず、「いわば応用編」という第4章「『喧騒のある国』を取り戻す」など、興味深く読めた。

妹尾河童「河童が覗いたインド」

遠藤慧「東京ホテル図鑑」を読んでいて思い出したのは、子供の頃よく書店でみかけた「河童が覗いた」シリーズ(今となっては妹尾河童は「少年H」の人というパブリック・イメージかもしれない)。 「最初が1978年、二度目が1983年で、その二回とも、…

松本大洋「ピンポン フルゲーム(1)~(2)」

「東京ヒゴロ」に触発されて。色々物色の上、雑誌サイズ版(「フルゲーム」)を古書で。 後半はまったくの初見。こんなに真っ直ぐなストーリーだったのか。とても良かった。 担当編集者(堀靖樹)の解説「あの頃はみんな『ピンポン』だった」も面白い。「基…

谷川俊太郎/松本大洋「かないくん」

図書館活用。「東京ヒゴロ」に触発されて。 絵は素敵ではあるけれど糸井重里の鼻につく企画。

松本大洋「東京ヒゴロ(1)~(3)」

1巻が出たころに書店で薄いお試し版を手にとって以来気になっていた作品。完結した上で評判も良かったので購入。 「ピンポン」の途中からフォローしていなかったけれど、ストーリーも画風もエキセントリックなところがなくなっていて驚くとともに、創作、仕…

「キネマの神様」

NHK-BSプレミアムで11月13日放送。山田洋次監督。2021年。 志村けんで観たかったという気にもならない微妙さ加減。 原作は原田マハでほぼ私小説とのこと。原田宗典の妹ということも知らなかった。

「選択1月号」

メモ 「トランプ再来」の悪夢-米国と世界は未曾有の混乱へ アマゾン川が干上がる恐怖-地球をぶち壊す「沸騰化」が加速 ベネズエラ「ガイアナ侵攻」の狂気-米国の裏庭で「現状変更」の策謀 米国が「北朝鮮核保有」を認める日-トランプの世で起こり得る激…

「ゲンロン15」

興味深く読めたのは、東浩紀「哲学とはなにか、あるいは客体的-裏方的二重体について」、川上未映子「春に思っていたこと」、原一男/大島新/石戸諭の座談会「ドキュメンタリーはエンターテインメントでなければならない」ぐらい。 それで十分という気もす…