2013-01-01から1年間の記事一覧

「ジョーズ」

NHK−BSプレミアムで11月6日放送。スティーヴン・スピルバーグ監督。1975年。 数多のパロディーやオマージュのせいか、初見にも関わらず何となく既視感あり。 海洋学者フーパー=リチャード・ドレイファス=「スタンド・バイ・ミー」の成人ゴード…

村上春樹「村上ラヂオ2−おおきなかぶ、むずかしいアボカド」

前作は薄味であまり記憶に残っていないのですが、10年ぶりにアンアンで再開された連載をまとめたもの(の前半)。 最初はやっぱりちょっと薄いかなと思っていたのですが、ナイキ本社のジョギング・コースの話あたりからグッと面白くなってきました。その他…

和田信子 「大江戸めぐり御府内八十八ヶ所」

かねてから四国八十八ヶ所に関心があったところ、自宅近くの寺が御府内八十八ヶ所の一つということを発見。東京にもお遍路があったのかと驚いて、関連書籍として本書を購入。 本書によれば、御府内八十八ヶ所とは、「四国札所の写しであり、ミニチュアの巡礼…

「細雪」

BSフジで11月10日放送(CM中断あり)。市川崑監督。1983年。 卒業旅行先で原作の上巻を、就職のための転居の荷出し待ち〜移動中に中巻を、転居先での荷受け待ち中に下巻を読んだのは良い思い出。ものすごく感心して読んだという感触だけは鮮やか…

ちばあきお「キャプテン」

誰かがバイブルとして挙げていたのを目にして読みたくなったように記憶しているのですが、詳細は忘却の彼方。 ちばてつやだとばっかり思い込んでいましたが、作者は弟のちばあきお。 四代に渡るキャプテンと部員が織りなすチーム作りの歴史は三国志を思わせ…

池井戸潤「ロスジェネの逆襲」

成人男性の友情(瀬名と森山)ファクターが新たな趣向でしょうか。振り返って考えるに、2作目で半沢直樹が湯浅威社長に騙されるような展開だとレイモンド・チャンドラー「長いお別れ」的な泣ける作品ができそうな気がしました。 どんどん案件の規模が大きく…

桜玉吉「漫喫漫玉日記深夜便」

週刊文春で連載を開始したというニュースを目にし、コンビニで新連載「日々我人間」をチェックしたところ、欄外に本作の宣伝が。ほとんど関心を失いかけていましたが、高いものでもないので気を取り直して購入。 「自宅のネット回線はすでにもう解約しており…

「アメイジング・グレイス」

NHK−BSプレミアムで12月13日放送。マイケル・アプテッド監督。2007年(奴隷貿易廃止200年周年)。 アメイジング・グレイスの作詞者ジョン・ニュートンの生涯(奴隷貿易船の船長から牧師へ)と作詞秘話、というようなものを期待して観てみま…

池井戸潤「オレたち花のバブル組」

リーダビリティーが高いので立て続けに2作目。サクッと読めて、スキッとして、カラッと何も残らないのは相変わらず。 金融庁検査における「ファクシミリ番」というディテイルには、さすがに元銀行員と思わせるリアリティーがありました。

「レコード・コレクターズ1月号」

メモ Professor Earl Lett 「The Story of Professor Earl Lett」

「ミヨちゃんのためなら全員集合!!」

NHK−BSプレミアムで11月19日放送。渡邊祐介監督。1969年。シリーズ第9作。 第1作、第3作に続いて第9作の放映となっていますが、NHKに何らかの意図があるのでしょうか。 ヒロインのミヨちゃんはなんと倍賞美津子。ハナ肇の妹役というのが…

「やればやれるぜ全員集合!!」

NHK−BSプレミアムで9月26日放送。渡邊祐介監督。1968年。シリーズ第3作。 第1作「なにはなくとも全員集合!!」の放送(6月6日)後、第2作を飛ばして本作の放映となりましたが、NHKはどこまで放映権を購入しているんでしょうか。 清純派…

池井戸潤「オレたちバブル入行組」

配偶者の入院中、病院のライブラリーで「ロスジェネの逆襲」を手にとって冒頭を読んだところ、悪くない感触。 結局入院や自宅療養が長引いたため、差し入れとして購入したもの。退院もして落ち着いたところで(ドラマの成功も今は昔ですが)自分でも読んでみ…

「人間の証明」

NHK−BSプレミアムで11月20日放送。佐藤純彌監督。1977年。原作は森村誠一。 薬師丸ひろ子主演の角川映画の放送が続いていたので、「野生の証明」と勘違いして録画してしまいましたが、本作のヒットを受けて、同じ原作者、同じ監督で作ったのが…

「選択12月号」

メモ 「税逃れ天国」アメリカの深刻−超大国を弱らせる「無責任資本主義」 菅氏への警戒感から次期官房長官に意欲の下村文科相 政界スキャン(346)−政権に亀裂生む「軽減税率」問題 血税「がぶ飲み」する国交省と自民党−亡国の「六兆円」海峡道路計画が復…

「Wの悲劇」

NHK−BSプレミアムで10月28日放送。澤井信一郎監督。1984年。 夏樹静子の同名小説を劇中劇に使ったオリジナル・ストーリー。劇団の演出家役で出演している蜷川幸雄が、実際に劇中劇の演出も担当しているというややこしい話。 劇中劇の外枠のスト…

百田尚樹「『黄金のバンタム』を破った男」

ちょっと前から書店で気になっていたのですが、しぶとく店頭に居残っているのは良作の証拠かと思いようよう購入。 読んだことはありませんが、ノンフィクションが本業ではなく、有名な小説家のよう(「永遠の0」等)。 各省の扉で引用されている言葉のチョ…

「探偵物語」

NHK−BSプレミアムで10月22日放送。根岸吉太郎監督。1983年。 松田優作主演ですが、SHOGUN「BAD CITY」が主題歌の同名テレビ・ドラマ(工藤ちゃん)とは別物。 薬師丸ひろ子の主演第3作(初主演作「セーラー服と機関銃」が198…

吾妻光良&ザ・スウィンギン・バッパーズ 「Senior Bacchanals」

このところやけにアルバムが出るなという第一印象に反して、スタジオ・アルバムは「セヴン&バイディケイド」(2006年)以来7年振りという事実にまず驚く訳ですが。 振り返ってみると、ライブ盤「スウェッティン・ボールルーム/ジャンピン・アット・ザ…

村上龍「歌うクジラ」

長らく心待ちにしていた「歌うクジラ」、いそいそと読み始めましたが、期待が大きすぎたのか、引き込んでドライヴしていく力が弱い感じがしていささか拍子抜け。 個人的なフィーリングに過ぎませんが、期待される水準まで密度が上がっていかない感じ。キャラ…

Louis Armstrong 「Disney Songs the Satchmo Way」

「レコード・コレクターズ11月号」で見かけた6枚組「ディズニー・ジャズ・ジャイアンツ・コレクション」に興味を惹かれましたが、グッと絞り込んでルイ・アームストロングの本作を単品で購入。あの声で歌われる「チム・チム・チェリー」を想像すると、ど…

村上龍「自由とは、選び取ること」

今読んでいる「歌うクジラ」の箸休めとして。2011年4月から2012年12月に「BIG tomorrow」に連載していた人生相談。 いかにも村上龍的なにべもない回答の連発ですが、村上龍本人も「今読み返してみると、自分でも、どこか突き放したよ…

Various Artists 「Brazuca!-Samba Rock & Brazilian Groove from the Golden Years 1966-1978」

「レコード・コレクターズ10月号」の駒形四郎によるレヴューに惹かれて購入。曰く、 「サンパウロのDJパラウォン(中略)が主宰するパーティのひとつ『ジンガ』では、サンバホッキ、ブラジリアン・ソウル、アフロ・ブラジリアン、カリンボーなど、ブラジ…

「レコード・コレクターズ12月号」

本秀康「レコスケくん」の新作(「19年ぶりのBBCまつりの巻」)は今ひとつ。「当時は聴きどころのはっきりしないアルバムだと感じたな」には同意。 メモ Various Artists「Afrobeat Airways 2: Return Flight to Ghana 1974-83」 吾妻光良&ザ・スウィ…

「選択11月号」

メモ 巻頭インタビュー−日本の女性はなまけている(須田敏子) 絶好調の「新興資源国」モンゴル−中国を苛立たせる「内陸のカタール」 政界スキャン(345)−安倍が怯える小泉「親子の乱」 血税吸い込む「汚染水特措法案」−「際限なき国費投入」に道を開く …

「動く標的」

NHK−BSプレミアムで6月26日放送。ジャック・スマイト監督。1966年。原作はロス・マクドナルド。読んだことは読んだはずですが全く記憶にありません。 前日の出がらしでコーヒーを入れる有名なオープニングがこの映画とは知りませんでした。洗面…

Johnny Pate「Shaft in Africa」

レアグルーヴの名盤の紹介記事などを指をくわえて眺めるばかりだった学生時代の果たされざる想いのせいか、この手のCD化広告についフラフラと吸い寄せられてしまいます。 「あの『シャフト』がアフリカなんて相当格好良いに決まっているこれは、ジャケット…

柳家小さん/興津要 「芸談・食談・粋談」

書店をフラフラしていて発見。全く存在を知りませんでしたが、食豪・5代目柳家小さんの食談なんて物凄く面白そうだと思い購入。 「門口で医者と親子が待っている」というバレ句の、あまりに即物的などぎつさには引きました。おかみさんも脈絡もなく「隣の夫…

「愛のむきだし」

随所で高評価をみかけた園子温監督の2009年公開作。満島ひかり見たさも手伝ってBDを購入したのは随分前のことでした。 長らく躊躇していましたが、観始めてしまえば、237分の長さを感じさせないのは立派。ケチをつけようと思えばいくらでもつけられ…

Raymond Scott 「Raymond Scott Songbook」

レコード・コレクターズ4月号の細野晴臣/岡田崇/松永良平の鼎談で興味を持って即購入したものの、転居やら何やらでタイミングを失してしまい、タイミングを失してしまうと充実したブックレットが逆に高いハードルと化して立ちはだかり、元々馴染みのある…