「選択5月号」
- 中南米恒例「悪党の亡命」に異変-エクアドル「掟破り」の衝撃
- ベトナムを掻き乱す中国-政争続発が示す「脱日米路線」
- 東南アジア「一帯一路構想」の大嘘-中国「巨大事業」は頓挫だらけ
- 小池百合子はどう「延命」するか-「空疎な女帝」が頼る意外な男
- 立憲民主党に広がる「選挙楽観論」-政権交代の覚悟なき「弛緩野党」
- リニアは「2034年開通」も絶望-川勝問題より深刻な「工事遅延」
- 企業コンサル「断捨離」のすすめ-無駄な高額報酬「有効活用」の道
- をんな千夜一夜(86)田中路子-「世界のオザワ」の庇護者
- 「売国」デジタル庁は解体せよ-アマゾン盲従「政官民」の癒着
- 世界「カフェ文化」の新事情-巨大チェーンが「乱立」する理由
- AI時代の致命傷「電力不足」-日本「後進国化」の最大要因
「マイノリティ・リポート」
- NHK-BSで3月25日放送。スティーヴン・スピルバーグ監督。2002年。
- フィリップ・K・ディックの原作をどれぐらい改変しているかは分からないものの、タイトルにもなっている不確実な殺人予知システムの是非は深堀りされないので、何の話だったんだろうという気にはなる。
- ミステリーっぽい筋立てはさておき、プリコグ3人が浮かぶプールと木のボール、2002年にイメージした近未来デバイス、不必要に濃いキャラクターの眼球移植医等、ギミックが楽しかった。
奥野修司「ねじれた絆-赤ちゃん取り違え事件の十七年」
- 図書館活用。映画「そして父になる」の参考文献。
- 赤ちゃん取り違え事件のルポだとばかり思って読んでいると、予想もしなかった奇妙なドラマが別途展開されて驚き。
- 放埒な妻とその妻を離縁しないまま妻の姉に子を産ませて同居し始める夫。更にはもう一方の家族も同じ敷地内で同居し始めるという。事実は小説よりも奇なりってまさにこういうこと。
- 映画で2人とも引き取りたいという考えが出てきたときは軽くびっくりしたものの、かなり自然な気持ちの動きである模様。
- 取り違え発覚直後から25年も取材したリアリティがあって、読み通すと、「血か情か」でいうと「情」が大事とか、交換(6歳)時点でスパッと交流を絶っておけばこんなに残酷なことにはならなかったのにとか、簡単には言えなくなる。
- なんとなくで借りてみたけれど非常に面白かった。
「愛は静けさの中に」
- NHK-BSで4月10日放送。ランダ・ヘインズ監督。1986年。
- ボンヤリした話ではあるもののニューイングランドの風景は綺麗。
- 「Children of a Lesser God」という原題は現代的な基準において問題視されたりはしないのだろうか。
ダニエル・キイス「アルジャーノンに花束を」
- 「読まないまま終わる人生もあったと思うと怖いってぐらい凄かった」という帯を見て、そういえば読んだことがないなと購入。
- 特に響くものもないけれど、特殊なケースでありながら、成長と老いについての普遍性があるところが古典たる所以か。
- ダニエル・キイスという名前から90年代感を覚えるものの、本作の発表は1966年(元となる中編は1959年)。「24人のビリー・ミリガン」(1981年)の続編、「ビリー・ミリガンと23の棺」(1994年)の記憶かも。