2015-01-01から1年間の記事一覧

村上春樹 「ラオスにいったい何があるというんですか?紀行文集」

こちらは逆に非常に期待して新刊で購入したけれど、主な掲載媒体(「日本航空が主にファーストクラス向けに出している『アゴラ』という機内誌」)の性格故か、もうひとつ食い足りなかった。

「八甲田山」

BS朝日で11月13日放送(CM中断あり)。森谷司郎監督。1977年。原作は新田次郎「八甲田山死の彷徨」。 錚々たる豪華キャストですが、雪中かつ山中で光量が足りないのか、顔が黒く潰れてシルエットしか見えず、誰が誰だかよく分かりません。フード…

村上春樹 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

文庫化されたところを特段の期待感もなく手にとってみましたが、「ねじまき鳥クロニクル」以降では一番良かったかも。

柄谷行人 「インタヴューズ2002−2013」

NAMあたりから柄谷行人への関心を失っていたのですが、やはり現実的、実践的になればなるほど退屈で刺激が乏しく、読み通すのがしんどかった。 「一般に、知識人は、不可能なことを難しく書いていると尊敬するが、実行可能な積極的な提案をする者を嘲笑す…

「レコード・コレクターズ1月号」

メモ チャールズ・ソーヤー「キング・オブ・ザ・ブルース登場−B.B.キング」

The High-Lows 「Flash -Best-」

これも鬱屈を直接的に緩和する目的で購入しましたが、どうもピンとこない。ブルー・ハーツ直撃世代のはずなのですが。 音楽に即効性を求めるのが間違いの元。

池井戸潤 「不祥事」

諸事、悶々鬱々とするところがあり、書店で見かけて手に取ってみましたが、プレ半沢期の初期作品のためか、スッキリ効果は期待ほどでも。

伊坂幸太郎 「仙台ぐらし」

伊坂幸太郎の著作は一切未読ながら、文庫化された時以来、気になっていたエッセイ。ふとした空き時間に書店で再度見かけて思わず購入。 プレーンながらも練られた感じもする文章で割と好みだなと思いつつ読んでいたら、後半は東日本大震災関連の真摯な文章の…

「選択12月号」

メモ テロ地獄「世界の黙示録」−いつでもどこでも「惨劇」が起きる時代 プーチン「謎だらけ」の娘たち−後継者は「次女」の可能性 スーチーはもう「女神」ではない−「成長株」ミャンマーが再び陥る混沌 中国「内需」はもう上向かない−泥縄「二人っ子制作」が…

増田俊也 「七帝柔道記」

少し前から書店で見かける度に逡巡していましたが結局購入。 ノンシャランの対極というか、ベタベタとした暑苦しさに引き込まれて知らず知らず感情移入。沢田征次など、キャラクターがストーリー上こなれていないところも実話ベースのリアリティーがあって自…

「007/慰めの報酬」

NHK−BSプレミアムで9月5日放送。マーク・フォースター監督。2008年。007シリーズ第22作。 冒頭からあまりについていけないので不安になりましたが、前作「007/カジノ・ロワイヤル」と二部作で鑑賞すべきもののようです。 ダニエル・クレ…

浅野いにお 「おやすみプンプン(1)〜(13)」

緻密すぎる伏線の張り方など作意の強さがやや鼻につきますが、それでもフックしてくるものは確かにあり。 「いかにマンガで新しいこと、すごいことをやれるかって、それをみんなに『すごいね』って褒められることが自分と読者のつながりというか、やりとりだ…

「レコード・コレクターズ12月号」

メモ Nina Simone 「The Essential Nina Simone」 Erroll Garner 「The Complete Concert By the Sea」 Clifton Chenier 「Clifton Chenier's Rockin' Accordion」

「鴛鴦歌合戦」

NHK−BSプレミアムで8月27日放送。マキノ正博(後の雅弘)監督。1939年。 コンパクトながら底抜けに明るくて洒落ていてとてもウェルメイド。当時のシーンの充実ぶりが窺われます。 志村喬が志村狂斎、ディック・ミネが峯澤丹波守といった、俳優の…

「Monkey vol.7」

メモ 村上春樹と柴田元幸の対談「帰れ、あの翻訳」は「新潮文庫で刊行予定の『村上春樹・柴田元幸新訳・復刊セレクション』の一環として、2014年11月21日に『新潮社クラブ』にて行われた」とのこと。1年近く前の対談ですが実現するでしょうか。 カ…

さいとうたかを 「サバイバル(1)〜(10)」

コンビニ版(SP Wide Pocket)。4月の単身赴任状態の頃に暇潰しに購入した後、月一の再刊ペースで読み継いで11月発売の10巻を持って了。 最初期の無人島でのサバイバルから初めて生きた人間に遭遇する辺りまでは面白かったような気がします。

「選択11月号」

メモ バブル「膨張」のサイバー防衛産業−「中国脅威」追い風に急成長続く 政界スキャン(369)−実は経済に「興味なし」の安倍首相 三井不動産の深すぎる「病巣」−罪作りな安全軽視「売り逃げ」商法 知られざる海上自衛隊「潜水艦隊」−中国軍と対峙する「…

売払い

村上春樹 「職業としての小説家」 御厨貴「政治の眼力−永田町『怪人・怪物』列伝」 浅野いにお 「ソラニン(1)〜(2)」 真鍋昌平 「闇金ウシジマくん−中年会社員くんの哀しき”会社物語”!」

「赤線地帯」

NHK−BSプレミアムで6月1日放送。溝口健二監督の遺作。1956年。 場の魅力、各登場人物のキャラ立ちなど、群像劇としての魅力十分。強欲な若尾文子と不良娘の京マチ子のセクシーさには目が釘付け。 「紅白粉を落としても玄人衆はどこか粋だね」とい…

「ワルキューレ」

NHK−BSプレミアムで7月6日放送。ブライアン・シンガー監督。2008年。 史実としては興味深いですが、作戦失敗という歴史的に自明な結末に向けて地味に地味に展開するのみで、映画としてはどうにも盛り上がりません。 撮影場所や時代考証はガチガチ…

峠恵子 「冒険歌手−珍・世界最悪の旅」

ポール・セロー「鉄道大バザール」や「ダーク・スター・サファリ」、四方田犬彦「モロッコ流謫」、阿川弘之「お早く御乗車ねがいます」など、紀行ものも読みたいものがいくつか積んであるし、今月21日には村上春樹「ラオスにいったい何があるというんです…

増田俊也編 「肉体の鎮魂歌」

書店で山際淳司「スローカーブを、もう一球」(再読)と増田俊也「七帝柔道記」とどちらを買おうか買うまいか逡巡しているうちに発見。 玉木正之 「彼らの奇蹟−傑作スポーツアンソロジー」の続編で、「格闘技はそれだけで別のアンソロジーを企画しているので…

「レコード・コレクターズ11月号」

メモ Various Artists「The Very Best of Swingin' Jive Transcriptions」 The Isley Brothers 「The RCA Victor and T-Neck Album Masters (1959-1983)」(23枚組) Grupo Folklorico Y Experimental Nuevayorquino 「Concepts in Unity」

宮崎駿 「風立ちぬ−宮崎駿の妄想カムバック」

映画化の時点でなぜ単行本化しないのか不思議でしたが、「『風立ちぬ』単行本化に関しては、大幅な書き足しと『鉄砲侍』を描き終えて同時収録するというのが宮崎さんの要望だった」ところを、「『風立ちぬ』単独での単行本化の許可を得ることができた」のが…

浅野いにお 「ソラニン(1)〜(2)」

「浦沢直樹の漫勉」を見て浅野いにおに興味を持ち、「おやすみプンプン」の1巻を購入してみたものの思ったよりエキセントリックで違和感があったので、2巻で完結しているこちらにトライ。 好みじゃないという以外に言いようがないですが、「おやすみプンプ…

「選択10月号」

メモ 「シリア難民」知られざる実情−「偽物」と過激派が欧州に大量流入 厄介なる「潘基文」国連事務総長−「反日」韓国大統領になる公算大 「安倍一強」という虚像−民意の離反で加速する政権「空洞化」 政界スキャン(368)−「ポスト安倍レース」の本命は…

村上春樹 「職業としての小説家」

MONKEYでの連載を何度か読んで面白いな、単行本になったら読みたいなと思っていたのですが、いざこうしてまとめて読んでみると意外に刺激が少なくて拍子抜け。 そもそも職業小説家のメソッドそのものに興味が持てないのもありますが、ですます調の架空…

久住昌之/谷口ジロー 「孤独のグルメ2」

前作は売り払ってしまったものの、その後もポツポツと不定期連載されていると知って気になっていたところ。ついに続刊が刊行。 18年ぶりと言われると驚いてしまいますが、文庫化が2000年、新装版が2008年、テレビドラマ化が2012年なので、一連…

「レコード・コレクターズ10月号」

本秀康「レコスケくん」の新作(「『パイプス・オブ・ピース』はお荷物か?の巻」)あり。 メモ Jimi Hendrix Experience 「Freedom: Atlanta Pop Festival」 The Tymes 「All The Hits by The Tymes」 Miles Davis 「At Newport 1955-1975: The Bootleg Ser…

司馬遼太郎 「歴史の中の日本」

松井今朝子が日記で「『生きている出雲王朝』というメチャメチャ面白いエッセイを最近たまたま再読して以来、妙に出雲のことが気になっていて」、「『生きている出雲王朝』という驚愕すべきエッセイを読んだことでがぜん出雲という土地に対する関心も強まっ…