2015-01-01から1年間の記事一覧

Billie Holiday 「Lady Day: The Complete Billie Holiday on Columbia 1933-1944」

3枚組ベスト「ジ・アルティメイト・コレクション」にハマった勢いで購入したコロンビア系録音のコンプリート音源。購入したは良いものの、異動だ転居だ第二子だでモメンタムと集中力を失ったままボンヤリと半年ほど聴き流し続ける結果に。 村上春樹曰く「ま…

玉井雪雄 「じこまん(1)〜(3)」

玉井雪雄の自転車エッセイ漫画。気が付いたら発売されていた第3巻を持って完結。 交通ルールとかダイエットとか、微妙にダレてきた感もあったので、大イベント「デスライド」にチャレンジしてスパッと終了したのは好感。 子供が産まれてから全然乗れてませ…

「選択9月号」

メモ 日本「大敗北」のTPP交渉−官邸「大本営発表」の大嘘を暴く 「逆噴射」する中国経済−世界市場「連鎖崩壊」の諸悪の根源 官邸機能障害の元凶「今井尚哉」−悪評紛々「首相秘書官」の実像 燃え尽き始めた「安倍晋三」−総裁再選後の目的地なき「漂流」 政…

「浮草」

NHK−BSプレミアムで3月16日放送。小津安二郎監督。1959年。「浮草物語」(1934年)のセルフリメイク。 会話時の正面からの人物ショットの切り返しが強烈に違和感を醸し出していますが、これが小津安二郎マナーだということを恥ずかしながら…

小山健 「死ぬ前に1回やっとこう」

「なすりつけ太郎」「仮面ライダーAV」「童貞に捧ぐ」等、ウェブで読める作品がもれなく面白いので購入してみた小山健。 本秀康と桜玉吉のミクスチャーという感じですが、秘められた巧みさが端々に顔を出しているように思われます。 第4回「ラブソングを…

御厨貴 「政治の眼力−永田町『快人・怪物』列伝」

読売新聞「本よみうり堂」で見かけて、こんなの出ていたのかとすかさず購入。 新聞連載というフォーマットのせいか、具体的なエピソードに乏しい政治家の定性的な短評となっていて、端的にはあまり面白くありませんでした。 メモ 「劫初より作りいとなむ殿堂…

売払い

高野史緒 「カラマーゾフの妹」 根本敬 「因果鉄道の夜」 玉木正之編 「彼らの奇蹟−傑作スポーツアンソロジー」 池井戸潤 「シャイロックの子供たち」 朝井リョウ 「桐島、部活やめるってよ」 椎名誠 「大きな約束」 椎名誠 「続・大きな約束」 三遊亭圓生 …

「レコード・コレクターズ9月号」

山下達郎のインタヴューは読み応えがあると同時に感動的(「ひょっとしてもう何代か前にいけば、どっかで血縁だったんじゃないかと思うことがある。細野(晴臣)さんが最初に僕を見たとき、大瀧さんに”お前、弟がいたのか?”って言ったらしい(笑)。よく似…

「クライマーズ・ハイ」

NHK−BSプレミアムで6月22日放送。原田眞人監督。2008年。 原作者・横山秀夫は上毛新聞の元記者だけあって新聞社内の人間関係が実に生々しい上に、役者陣も堤真一と堺雅人のみならず、田口トモロヲ、でんでん、マギー等々みんな本当に良い芝居で…

鈴木大介 「最貧困女子」

時折こういう陥穽/どん底系に触れたくなるのが社会的好奇心なのか下衆な出歯亀根性なのか自分でも分かりません。 青木雄二「ナニワ金融道」とか、真鍋昌平「闇金ウシジマくん」とか。ダイアモンド・オンラインの開沼博の連載「闇の中の社会学−『あってはな…

「未知との遭遇<ファイナル・カット版>」

NHK−BSプレミアムで3月6日放送。スティーヴン・スピルバーグ監督。1977年。 「ジョーズ」(1975年)の後なので考えてみれば当たり前なのですが、もうちょっと小規模なものを想像していたので、ヴィルモス・スィグモンドが撮影していたり、フ…

「祇園囃子」

NHK−BSプレミアムで2月10日放送。溝口健二監督。1953年。 「新・平家物語」は「新・平家物語」で楽しかったですが、個人的な先入観としてはこれぞ溝口健二の世界という感じ。 「新・平家物語」(1955年)の祇園女御役では気味が悪かった木暮…

三遊亭圓生 「浮世に言い忘れたこと」

小学館P+Dブックスというペーパーバックのラインナップがいくつか書店で平積みにされていて、物珍しさからしげしげと物色。曰く「後世に受け継がれるべき、我が国が誇る名作でありながら、現在入手困難となっている昭和の名作の数々を、B6判のペーパー…

「新・平家物語」

NHK−BSプレミアムで2月9日放送。溝口健二監督。1955年。 吉川英治の原作を映画化した3部作のうちの第1作。第2作が「新・平家物語−義仲をめぐる三人の女」(衣笠貞之助監督)、第3作が「新・平家物語−静と義経」(島耕二監督)。 神輿に矢を射…

「選択8月号」

メモ 米シンクタンクの凄まじき「劣化」−政治や富豪が操る「御用宣伝機関」に 「ギャング」が支配するギリシャ経済−国際支援も喰い荒らす「悪徳財閥」 プーチン大統領に「影武者」か−同一時刻に別の場所で目撃情報 中東外交の「黒子役」オマーン−イスラム宗…

Sly & The Family Stone 「Live at the Fillmore East October 4th & 5th」

一通り聴いてふーんという感じで終わるのが目に見えていたので躊躇しましたが、やはりそれなりの思い入れもあって、それでもいいかと購入。 未発表曲山盛りの「フレッシュ」のデラックス・エディションとかの方が、個人的にも時代的にもニーズがあるような気…

新田次郎 「小説に書けなかった自伝」

ダイヤモンド・オンラインの記事を何気なく読んでいたところ、「会社員が辞表を出す前の迷い、そして人事の非情さなどについては、古い本ではあるが、『小説に書けなかった自伝』(新田次郎・新潮社)が参考になる。この中の『夢に泣いた』というエッセイに…

「レコード・コレクターズ8月号」

メモ Various Artists 「Listen to the Voices: Sly in the Studio 1965-70」(Joe Hicks 「Life & Death in G &A 」) Malo 「Malo」(「Suavecito」) Jorge Santana 「Jorge Santana」 Richard Marks 「Never Satisfied」

The Rolling Stones 「Sticky Fingers - Deluxe Edition」

「女たち」のデラックス・エディションはあまり世間の話題にもならなかったので手を出さずじまいでしたが、ことが「スティッキー・フィンガーズ」となるとなかなか素通りはできません。 聴いたようなライヴ・ヴァージョンばかりで、あまり新味がないなという…

清武英利 「しんがり−山一証券最後の12人」

もうすぐドラマ化されるか何かでウェブ上の紹介記事を目にして購入。 清武英利というと、コーチ人事で渡邉恒雄と揉めていた巨人の人(清武の乱)という印象しかありませんでしたが、本業は読売新聞の記者。球団代表退職後も本作で講談社ノンフィクション賞を…

玉木正之編 「彼らの奇蹟−傑作スポーツアンソロジー」

一発目が吉田兼好(賀茂のくらべ馬)、二発目が澁澤龍彦(蹴鞠)というのは衒いすぎ。 三島由紀夫「芸術の制作に必須な不健全な精神を強く深く保持するために、健全な肉体がいるのではないだろうか?人間性の見るも忌まわしい深部へ、深く、より深く井戸を掘…

「選択7月号」

メモ 「頭脳流出」で沈む南欧諸国−「人材枯渇」が経済再建を阻む TPP「エゴ丸出し」米議会の策謀−安倍「米国追従路線」が陥る罠 チベットの「真っ暗」な近未来−亡命社会「分裂」に手ぐすね引く中国 中国の「電力利権」争奪戦が激化−「原発輸出大国化」の…

「炎のランナー」

NHK−BSプレミアムで2月13日放送。ヒュー・ハドソン監督。1981年。 史実に基づく映画にありがちなエピソードの羅列という感じで、クラシカルな衣装とシャンパン・グラスを乗せたハードルとヴァンゲリスのテーマ曲くらいしか印象に残りませんでし…

「レコード・コレクターズ7月号」

メモ Sly & The Family Stone 「Live At The Fillmore East October 4th & 5th 1968」 Albert King 「The Purple Carriage St. Charles Il 02-02-74」

朝井リョウ 「桐島、部活やめるってよ」

尾張弁ということに驚きました。捻った構成と併せて、知恵があるという印象。 こんな感じだったよなと感じと、それでどうしたという感じと。「宮部実果」の章はちょっとあざといかなという気もしました。 デビュー作の特大ヒットにも関わらず継続的に活動し…

上野千鶴子 「身の下相談にお答えします」

岡田斗司夫は愛人騒動でえらいことになりましたが、こちら同じく朝日新聞「悩みのるつぼ」の上野千鶴子編。 性欲≠関係欲とか、性欲≠性交欲とか、性欲≠触れたい欲とか、性欲周辺の仕分けが厳密で膝を打つこと多し。性欲に限らず、相談の分析がシビアかつ明晰…

椎名誠 「大きな約束/続・大きな約束」

引き続き読書習慣復活トレーニング。Kindle版のサブタイトルを見ると岳物語シリーズ3「かえっていく場所」を飛ばしているようですが気にしない。 茫洋とした身辺雑記ですが、次なる「孫物語」への序章という感じでしょうか。 岳物語のその後のエピソードは…

根本敬 「因果鉄道の旅」

根本敬、東陽片岡あたりが何か文庫になっていないかなと思っていたところ、朝日新聞「思い出す本、忘れない本」で加藤浩次が紹介していたのが本書。 漫画じゃなくて文章だったという時点で意図せざる読書となりましたが、ケース・スタディーとしてそれなりに…

「選択6月号」

メモ 米中関係「戦後最悪」の緊張状態に−中国「南シナ海強奪」は止まらない ロシアの手に落ちていくギリシャ−「債務危機」破綻後の危うい筋書き 「アサド政権」ようやく崩壊の兆し−近づく「中東再分割」の号砲 「殺人鬼」金正恩に震える北朝鮮−長期安定支配…

椎名誠 「岳物語/続・岳物語」

引き続き読書習慣復活トレーニング。10代の頃好きでよく読んでいましたが、息子を持つ立場から読み直してみることに。 再読でフレッシュさがないためか、意外に気取りが鼻につくところあり。 1998年の加筆・再編成版「定本・岳物語」には渡辺岳本人の…