The Rolling Stones 「Sticky Fingers - Deluxe Edition」

スティッキー・フィンガーズ(デラックス・エディション)

  • 「女たち」のデラックス・エディションはあまり世間の話題にもならなかったので手を出さずじまいでしたが、ことが「スティッキー・フィンガーズ」となるとなかなか素通りはできません。
  • 聴いたようなライヴ・ヴァージョンばかりで、あまり新味がないなというのが率直な感想。1971年のラウンドハウスでのライブ5曲など、延々と聴けてしまうのですが、聴いているうりに「ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト」を何となく聴き直しているような感覚になってきて、ボンヤリと聴き流してしまいます。
  • 他方で、10代、20代なら貪るように聴いていたとも思われ、加齢による感受性の鈍磨を痛感。
  • 冒頭「ブラウン・シュガー」もエリック・クラプトン参加のマニアには有名なテイクのようですが、ライナーの解説に、オープンEのスライド・ギターの方がエリック・クラプトン「だと思う」とあるように、それぐらいの存在感しかなく、あまりありがたがるようなものでもないように思われます。
  • ラフでルーズなところにらしさが感じられる「キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキング」とフライング・ブリトー・ブラザーズ的に軽快な「デッド・フラワーズ」が悪くない感じでした。
  • オリジナルの「スティッキー・フィンガーズ」の曲順(具体的にはA面の派手さに対するB面の地味さ)が積年の疑問で、このデラックス・エディション発売の機会にどこかで腑に落ちる解説を読めないものかと思っているのですが、今のところ目にできていません。