2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ガブリエル・ガルシア=マルケス 「予告された殺人の記録/十二の遍歴の物語」

「族長の秋 他6篇」(5月末読了)に続いてガブリエル・ガルシア=マルケス。 「予告された殺人の記録」はガルシア=マルケス本人によれば最高傑作。以前、新潮文庫で既読の作品を今回改めて再読。 実在の事件をベースにした中編。魔術的要素を廃したリアリ…

桂米朝 「桂米朝上方落語大全集第四期(31)」

「特選!!米朝落語全集」のシリーズは比較的新しい録音ですが、こちらの「桂米朝上方落語大全集」のシリーズは1970年代の録音が中心で、全くの別物ということを昨年11月に知り、4つのボックスそれぞれの演目をじっくりと比較考量の上、第四期を購入…

「ギルバート・グレイプ」

公開当時(1993年)かなり好きな作品だったこともあり、NHK−BSでの放送を一応録画し、「ちょっとだけ」という感じで観始めて結局最後まで観てしまいました。 小説が原作だという雰囲気は色濃いものの、全体的なバランスが崩れる程でもなく、風景も…

Various Artists 「Trojan Soulful Reggae」

「レゲエ・チルアウト」、「ロックステディ」に続いてトロージャンのボックス。日本のアマゾンでは取扱がなかったので、UKから取り寄せました。 ソウル・クラシックのレゲエ・カヴァーという安直ながらも非常に心地よくて堪えられない領域。初秋の気候にも…

桂枝雀 「十八番(7) 鷺とり/口入屋」

桂枝雀のDVDボックス。ディスク7は「鷺とり」(1983年4月17日)と「口入屋」(1982年1月24日)。 コメンタリーは小佐田定雄に加えて、「鷺とり」が桂紅雀、「口入屋」が桂雀松。 「鷺とり」の雀一網打尽作戦は、柳家小さんの「湯屋番」に…

「次郎長三国志第九部−荒神山」

NHK−BSでの放送。マキノ雅弘による次郎長三国志9作品(東宝)の第9作(1954年)。 本作のあらすじメモ。 都田兄弟を匿う新辰が、役人と農民を使って、炭焼小屋に逃げ込んだ次郎長一家を捉えようとしているところ。 実際には都田兄弟がやった火付…

Various Artists 「Readymade Digs Disney 3」

小西康陽によるディズニー・レコードのコンピレーション。シリーズ第3作ですが、コンピレーションとしては第2弾。 前作のライナーでは「『3』は’70年代音源やソフトロック的楽曲が多め」という説明でしたが、「今回は当初予定していたソフトロック・テ…

「次郎長三国志第八部−海道一の暴れん坊」

NHK−BSでの放送。マキノ雅弘による次郎長三国志9作品(東宝)の第8作(1954年)。 本作のあらすじメモ。 お蝶と豚松の法要。身受山鎌太郎が受付に五両出したところ、二十五両と張り出す石松。 石松、仇討ちを果たした次郎長の愛刀を奉納するため…

「ブロードウェイ♪ブロードウェイ〜コーラスラインにかける夢〜」

ミュージカルの端役についての大ヒット・ミュージカルの再演のためのオーディションのドキュメンタリー映画。 これに加えて、オリジナル「コーラスライン」におけるオーディショニーの告白のベースになったマイケル・ベネットのテープ・セッションや初演時の…

「コーラスライン」

「ブロードウェイ♪ブロードウェイ〜コーラスラインにかける夢〜」の予習として。久々にレンタル。 ミュージカルの端役についてのミュージカルの映画化。 リチャード・アッテンボローが「ガンジー」(1982年)の次に監督した作品(1985年)。どういう…

「次郎長三国志第七部−初祝清水港」

NHK−BSでの放送。マキノ雅弘による次郎長三国志9作品(東宝)の第7作(1954年)。 本作のあらすじメモ。 正月準備をする次郎長一家。 無断で保下田久六を斬りに行ったものの果たせずに戻ってきた追分三五郎。お蝶の百か日が過ぎたら仇討ちをする…

菊地成孔・大谷能生 「アフロ・ディズニー−エイゼンシュテインから『オタク=黒人』まで」

菊地成孔と大谷能生による慶応大学での講義録。これまでの講義録は、「東京大学のアルバート・アイラー」が文庫化されるほど売れた一方、「M/D マイルス・デューイ・デイヴィス?世研究」は絶版になってしまったようですが、どちらも近年希に見る面白さで…

「次郎長三国志第六部−旅がらす次郎長一家」

NHK−BSでの放送。マキノ雅弘による次郎長三国志9作品(東宝)の第6作(1953年)。 本作のあらすじメモ。 兇状旅を続ける次郎長一家。病に苦しむお蝶。 貸しのある保下田の久六(元力士八尾ケ嶽)一家に身を寄せるがこれが実は罠。 石松の幼馴染み…

「レコード・コレクターズ10月号」

ビートルズのリマスターはモノラル、ステレオともに購入を見送ります。 メモ Tommy McCook & The Supersonics 「Pleasure Dub」 Don Drummond 「Memorial Album」(「本作の元は、英トロージャンが追悼盤として出したもの。この悪評高き69年追悼盤は、トレ…

「次郎長三国志第五部−殴込み甲州路」

NHK−BSでの放送。マキノ雅弘による次郎長三国志9作品(東宝)の第5作(1953年)。 本作のあらすじメモ。 秋祭。ワッショイ、ワッショイ。次郎長も久々に酒を飲んで思い出話。 寿々屋のお千ちゃん嫁入り。傷心の鬼吉と綱五郎。 奥座敷で猿屋の勘助…

桂枝雀 「十八番(6) 仔猫/夏の医者」

桂枝雀のDVDボックス。ディスク6は「仔猫」(1996年11月8日)と「夏の医者」(1980年7月27日)。 コメンタリーは小佐田定雄に加えて、「仔猫」が桂九雀、「夏の医者」が桂文我。 「仔猫」という噺は初体験だったのですが、可愛らしい雰囲…

「次郎長三国志第四部−勢揃い清水港」

NHK−BSでの放送。マキノ雅弘による次郎長三国志9作品(東宝)の第4作(1953年)。 本作のあらすじメモ。 次郎長の新居引越祝いに漁師・三保の豚松が魚を持参して子分志願。地元の堅気は子分にしないとの方針により却下。 タイミング良く清水にや…

The Isley Brothers 「3+3」

「ヒート・イズ・オン」に続いてアイズレー・ブラザーズ。タイトルの通り、3人体制から6人体制になって初めてのアルバム(1973年)。CBS/Tネック・エラの幕開け。 「ザット・レディ」は聴き覚えがあるなと思ったら「フーズ・ザット・レディ」のリ…

「次郎長三国志第三部−次郎長と石松」

NHK−BSでの放送。マキノ雅弘による次郎長三国志9作品(東宝)の第3作(1953年)。 本作のあらすじメモ。 次郎長一行と別れた森の石松が、女性(大岩の妹)関係のトラブルで追われる追分三五郎を助太刀。 二人で宿泊した宿場の賭場で負けて一文無…

梅原猛 「古事記」

昨年2月にローマで見かけた国際連合食糧農業機関(FAO)のエンブレムに記載されたラテン語「fiat panis」の由来を調べていて、聖書を読もうと思い立ち、岩波文庫の旧約聖書「創世記」と「出エジプト記」は購入したものの、全く手つかず。 そうこうしてい…

「次郎長三国志−次郎長初旅」

NHK−BS放送、マキノ雅弘による次郎長三国志9作品(東宝)の第2作(1953年)。 ストーリー的には、お蝶の婚礼を済ませて桶屋の鬼吉、関東綱五郎と旅に出発、法印大五郎も強引に仲間入り、増川仙右衛門の喧嘩を仲裁、旧知の佐太郎の料理屋に宿泊し…

「刑事物語」

「刑事物語」が待望のDVD化とあっては買わざるを得ません。 今となっては古めかしい部分も多々ありますが、吉田拓郎「唇をかみしめて」がすべてを洗い流してくれるカタストロフィー。歌い出しの瞬間は何度観ても鳥肌モノです。 助けてやったつもりの聾唖…

Various Artists 「Readymade Digs Disney 2」

-小西康陽「マーシャル・マクルーハン広告代理店。ディスクガイド200枚。小西康陽」で、ディズニー関連のコンピレーションを聴いてみたいと思い、色々探しては見たのですが、結局本盤にしてみました。シリーズ第1作は新録音源かつCCCDなのでパス。 …

村上春樹編・訳 「バビロンに帰る−ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック2」

「マイ・ロスト・シティー」、「ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック」に続いて、中公文庫からの買い換え。マルコム・カウリー「スコット・フィッツジェラルド作品集のための序文」が追加。 去年の8月末に「ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック…

「次郎長三国志−次郎長売出す」

NHK−BSでの放送。マキノ雅弘による次郎長三国志、東宝9作品の第1作(1952年)。 広沢虎造はいつ出てくるのかしらと思って観始めたところ、冒頭からいきなり唸っていました(張子の虎三)。全然端役ではなくて主要な登場人物でした。意外とバタ臭…

「選択9月号」

メモ 「超遠距離狙撃術」最近事情−オバマは任期をまっとうできるか 自民党再起は可能か−離党者をどこまで食い止めるかが鍵 政界スキャン(295)−新型ポピュリストの登場 民主党「記者会見開放」の衝撃−政治ジャーナリズムを刷新か 小沢一郎は何がしたいの…

Sly & The Family Stone 「The Woodstock Experience」

「スタンド!」と抱き合わせる根性が気に入りませんが、ついに出たスライ・ストーンのライヴ音源となれば一も二もなく購入。 良くも悪くも映画及びサントラの延長線上にあるパフォーマンスで、フックがないというか、驚きも意外性もありません。期待値が高か…

桂枝雀 「十八番(5) 鴻池の犬/つぼ算」

桂枝雀のDVDボックス。ディスク5は「鴻池の犬」(1984年8月14日)と「つぼ算」(1979年11月4日)。 コメンタリーは小佐田定雄と桂文我(「鴻池の犬」)、桂紅雀(「つぼ算」)。 前半はリアリスティックに進むにも関わらず後半は犬しか出…