- 昨年2月にローマで見かけた国際連合食糧農業機関(FAO)のエンブレムに記載されたラテン語「fiat panis」の由来を調べていて、聖書を読もうと思い立ち、岩波文庫の旧約聖書「創世記」と「出エジプト記」は購入したものの、全く手つかず。
- 恐る恐る、という感じで読み始めてみたのですが、前半の神代の話など、意外なほど読み物としても面白くて、グイグイと読み進んでしまいました。ザックリとした訳も初めて読むには良かったと思います。
- 「わしの身体のあまったところをおまえの身体の足りないところに刺し入れ、塞いで、国を生みたいと思う」というのが神話的で良いです。
- 手塚治虫「火の鳥」で扱われていたエピソード(ウズメ、猿田彦、ヤマトタケル等々)や三遊亭金馬「紀州」で紹介されていた神功皇后の三韓征伐、サッカー日本代表のエンブレムになっているヤタガラス、草薙の剣、因幡の白兎等々、断片的にしか知らなかったキーワードが次々と線で結ばれていく快感があります。
- 梅原猛の解説も中々力が入っていますが、1980年の記述なので、ところどころ古臭い感じは否めません。