2015-01-01から1年間の記事一覧

池井戸潤 「シャイロックの子供たち」

読書習慣復活のためのトレーニング用の一冊。 半沢的な爽快感を求めている訳ではないのですが、後半のミステリー的な盛り上げの割にはラストの捻り方が微妙で、ん?という感じになります。 連作短編/群像劇としてもさほど立体的/重層的になっておらず中途…

Amyl Justin & Peter Malick 「Angel」

4月17日放送のドキュメント72時間「コスプレ専門ビル−彼女たちの夢の城」のBGMでかかっていた曲。 放送で聴いた際にもグッときましたが、「be my angel, shine your light」という味わいある歌唱が1ヶ月以上も忘れ難く、検索していたらちゃんと辿り…

「レコード・コレクターズ6月号」

メモ The Rolling Stones 「Sticky Fingers -deluxe edition」 Sly & The Family Stone 「Live At The Fillmore East October 4th & 5th 1968」 「スライ・ストーン」(映画) Various Artists 「Soul Emissaries: Super Funk」 Mississippi Fred McDowell …

奥田英朗 「マドンナ」

転勤に伴う通勤環境の変化(電車から徒歩)、第2子誕生による生活環境の変化が同時に出来し、このところ全く本が読めていない。 とにかく読む習慣を復活させないとしょうがないので、近所の本屋で軽いものをいくつか物色。本書が「傑作宣言」という帯がつい…

「選択5月号」

メモ 英国「小党分立」で始まる漂流−次の首相を選ぶのは「最も危険な女性」 「ユダヤ・マネー」の最近事情−世界中で猛威を振るう「新興財閥」 岐路に立つ「在韓米軍」−「対中国戦闘用」に生まれ変われるか 中国が挑む「新グレートゲーム」<前篇>−インドと…

「レコード・コレクターズ5月号」

メモ The Rolling Stones 「Sticky Fingers -super deluxe edition」 「ジェームス・ブラウン〜最高の魂を持つ男〜」(映画) 名盤ドキュメント「RCサクセション『シングル・マン』」(5月2日NHK−BSプレミアム) 「忌野清志郎『トランジスタ・ラジ…

高野史緒 「カラマーゾフの妹」

ずいぶん前に購入して、評判も良かったので楽しみにしていたところ。引越業者待ちや移動の時間に読もうと転勤前に読み始めることに。 いかに「十九世紀ロシアにはそういう思想(コスミズム)の流れがあって、ドストエフスキーも無縁ではなかったんですね。フ…

「選択4月号」

メモ チュニジア博物館襲撃の「真犯人」−アラブの春の深刻な「副作用」 異常なるマフィア国家「チェチェン」−プーチンを陰で支える「暴力装置」 アジアインフラ投資銀行の「虚実」−中国による中国のための「覇権の道具」 安倍と二階俊博の「奇妙な蜜月」−秋…

柄谷行人 「インタヴューズ1977−2001」

昨年末に書店で見かけ、インタヴュー集というところに惹かれて購入。 「弁証法といっても、難しく考える必要はない。『人を呪わば穴二つ』というのも弁証法的認識です(笑)」といった軽快さ、「左翼の雰囲気のなかでうろちょろしている前衛気取りのボケ」と…

望月ミネタロウ 「ちいさこべぇ(1)〜(4)」

「東京怪童」は途中で読むのを止めてしまったのですが、これはとっても好み。山本周五郎と望月ミネタロウの組合せがこんなにチャーミングだとは思いませんでした。下町の情景も登場人物のファッションも例によって洗練されていて痺れます。 ガジェット通信の…

後藤田正晴/御厨貴 「情と理−カミソリ後藤田回顧録(上)(下)」

御厨貴「知の格闘」の読後で興奮していた時に購入したもの。 ものすごく面白い回顧録ですが、これを読む限りでは「オーラル・ヒストリーを当初は極めてかたくなに拒み、途中でわれわれに何度も怒声をあびせ、ある時など今でも自分が現役であるということを見…

「昼下がりの情事」

NHK−BSプレミアムで1月16日放送。ビリー・ワイルダー監督。1957年。 大富豪役のあれってゲイリー・クーパーだったんだ、という感じで、当時のネームバリューなしでは、とても世界的プレイボーイには見えません(撮影時56歳)。 キャスティング…

売払い

ローレンス・ウェシュラー 「ウィルソン氏の驚異の陳列室」 池井戸潤「ロスジェネの逆襲」 池井戸潤 「銀翼のイカロス」 山田清機 「東京タクシードライバー」 近藤史恵 「サクリファイス」 近藤史恵 「エデン」 近藤史恵 「サヴァイヴ」 ジャレド・ダイアモ…

「レコード・コレクターズ4月号」

メモ Bob Marley & the Wailers 「Easy Skanking in Boston '78」 Average White Band 「Cut the Cake」 Average White Band 「Soul Searching」 Average White Band 「Person to Person」 Verckys et L'Orchestre Vévé 「Congolese Funk, Afrobeat & Psyche…

リチャード・プレストン 「ホット・ゾーン−『エボラ出血熱』制圧に命を懸けた人々」

昨年の世界的なエボラ出血熱の流行の際に「緊急復刊」されたところを、佐藤優が現代ビジネスオンラインでレヴューしていたのを目にして購入。 紙面に妙な違和感があってなかなか読み始められなかったのですが、違和感の正体はおそらく左右の余白の少なさ(5…

「時をかける少女」

NHK−BSプレミアムで1月1日放送。大林宣彦監督。1983年。 筒井康隆も大林宣彦もこれまでほとんど縁がなく、尾道三部作も「転校生」は観たっけか?という程度。 知名度や評価の割にエキセントリックで面食らいましたが、エンドロールはちょっとチャ…

「選択3月号」

メモ EUは「ギリシャ破産」を恐れず−「ユーロ圏離脱」でも止める気なし イスラム国の命綱「黒いシルクロード」−中央アジアが過激派の「オアシス」に 夜明けは遠いインドネシア−国民裏切る「庶民派大統領」の無力 試される安倍の「保守」−訪米と「談話」で…

Billie Holiday 「The Ultimate Collection」

家人が寝静まった後、ふと思い立ってリー・ワイリー「ナイト・イン・マンハッタン」を聴いていたら思いの外しみじみとしてしまったところ。 同時期に、村上春樹の期間限定特設サイト「村上さんのところ」を見ていたら、「村上さんは、やるせない気持ちになっ…

「ザ・マジックアワー」

NHK−BSプレミアムで1月31日放送。三谷幸喜監督。2008年。 劇中劇「黒い101人の女」を撮影していたのは黒澤明のパロディかとおもったら本物の市川崑でした。 上滑りというか空回りというか。

「ラヂオの時間」

NHK−BSプレミアムで2月3日放送。三谷幸喜初監督作品。1997年。 ウィキペディアによれば、「三谷が初めて手がけた連続ドラマ『振り返れば奴がいる』の脚本が、三谷の与り知らぬところで書き直されていた、という経験から生まれた作品」。 これ誰だ…

伊丹十三 「日本世間噺大系」

7〜8年前に読んだ時はそれなりな印象しかなく売り払ってしまった伊丹十三ですが、ここにきて思い起こす機会が増えたため、「ヨーロッパ退屈日記」、「女たちよ!」、「再び女たちよ!」を再購入・再読したところ、これが今まさにいちいちビシビシとツボに…

「オンリー・ユー」

NHK−BSプレミアムで1月16日放送。ノーマン・ジュイソン監督。1994年。 昔マリサ・トメイが好きで色々観ていたのですが、今となっては「『レスラー』のおばさんが若かった頃」という視点が邪魔になります。 そういう意味ではロバート・ダウニー・…

「彼女を見ればわかること」

NHK−BSプレミアムで12月31日放送。ロドリゴ・ガルシア監督。2000年。 監督はガブリエル・ガルシア=マルケスの息子、という一点のみでトライ。 意味ありげなタイトルは原題「Things You Can Tell Just by Looking at Her」の直訳ですが、どうい…

「レコード・コレクターズ3月号」

メモ Honey Cone 「Golden Best: Complete Single Collection」 Various Artists 「We Got a Sweet Thing Going On」 Various Artists 「The Brazilian Boogie Connection: From Rio to São Paulo (1976-1983)」 Various Artists 「Brazilian Disco Boogie S…

「イヴ・サンローラン」

NHK−BSプレミアムで12月26日放送。ピエール・トレトン監督。2010年。 公開当時菊地成孔がポジティヴに言及していたような記憶があって観てみましたが、モード/コレクション関係に疎いのでさほどグッときません。 ピエール・ベルジェがナレーシ…

Various Artists「Free Soul. the treasure of West End」

「フリー・ソウル・ピース・アイランド」でシャロン・リドリー「チェンジン」が気に入ったので、タブーのコンピレーションを買おうかとも思ったのですが、ターナ・ガードナー「ハートビート」が聴きたかったのでウェスト・エンドの方にしてみました。 こうい…

石原壮一郎 「日本人の人生相談」

書店で見かけて、あまり中身もチェックしないまま、面白い人生相談本を探すポータルとして、人生相談のコンピレーション的な目的で購入。 「定番の悩みを取り上げ、それぞれ3人(or4人)の回答から肝となる部分を抜粋」と帯にあるとおり、相談内容、回答内…

磯崎憲一郎 「終の住処」

書店で見かけて、いまどきこういう薄い文庫も珍しいなと思って手に取ったところ、以外にも最近(2009年)の芥川賞受賞作だということに驚き、蓮実重彦の解説がついて値段が367円ならと、予備知識ゼロで購入してしまいました。 保坂和志曰く「素晴らし…

「選択2月号」

メモ 「テロとの戦い」無限の泥沼へ−世界で膨張する「憎悪と暴力」 南アのメディア王「ナスパース」の闇−世界情報覇権を狙う「白人至上主義者」 安倍「強硬路線」が招く災厄−陰り始める一強官邸の「求心力」 政界スキャン(360)−安倍「積極的平和主義」…

百田尚樹 「海賊とよばれた男(上)(下)」

去年、国内同時代ものを続けて読んでいたときに購入してあったもの。やしきたかじん問題で紛糾したり、「選択」にまで「文学とは程遠い『物書き芸人』」と書かれたりで、本格的に興味を失いそうだったので早めに。 確かに「良くも悪くも放送作家」という感じ…