柄谷行人 「インタヴューズ1977−2001」

柄谷行人インタヴューズ1977―2001 (講談社文芸文庫)

  • 昨年末に書店で見かけ、インタヴュー集というところに惹かれて購入。
  • 弁証法といっても、難しく考える必要はない。『人を呪わば穴二つ』というのも弁証法的認識です(笑)」といった軽快さ、「左翼の雰囲気のなかでうろちょろしている前衛気取りのボケ」という露骨な攻撃性、「中学一年のときにジョイスの『ユリシーズ』を図書館で借りてきて、何が書いてあるか分からないので返した覚えがありますね。中学二年のときにもう一度借りに行った。また分からないので返した(笑)」というほのぼのとした想い出語りなど、インタヴューでしか得られない面白さはありますが、左翼思想家としてのバックボーンも時にギョッとするほど露わ。
  • 21世紀に入ってからの活動を全く把握していないのですが、それだけに後編「インタヴューズ2002−2013」も楽しみ。「柄谷行人蓮實重彦全対話」も購入済み。