Various Artists「Free Soul. the treasure of West End」

フリー・ソウル・トレジャー・オブ・ウエスト・エンド

  • フリー・ソウル・ピース・アイランド」でシャロン・リドリー「チェンジン」が気に入ったので、タブーのコンピレーションを買おうかとも思ったのですが、ターナ・ガードナー「ハートビート」が聴きたかったのでウェスト・エンドの方にしてみました。
  • こういうのもダフト・パンク「ランダム・アクセス・メモリーズ」契機のブギー再評価の流れの中にあるのでしょうか。全く知らなかったレーベルですが、パラダイス・ガラージへの流れを用意したニューヨーク・ベースのディスコの名門なんだそうです。
  • 冒頭のセッソマット「セッソマット」はコンピレーション全体の雰囲気からは浮いたレア・グルーヴというかラウンジのような雰囲気ですがヒップで格好良いです。イタリア映画音楽家アルマンド・トロヴァヨーリが、マヌ・ディバンゴ「ソウル・マコッサ」をパクって作ったサウンドトラック「セッソマット」(1973年)から、タイトル・トラックをジム・スチュアードがリミックスして12インチとして出したのがウェスト・エンドの初リリース(1976年)、という流れのよう。
  • 件のターナ・ガードナー「ハートビート」。クールだなと繰り返し聴いているうちに、記憶が蘇ってきましたが、デ・ラ・ソウル(feat.ジャングル・ブラザーズ&Qティップ)「バディ−(ネイティヴ・タング・ディシジョン・ミックス)」でサンプルされていました。「3フィート・ハイ・アンド・ライジング」収録のオリジナル「バディー」では「ハートビート」がサンプリングされていないため、当時愛聴していたコンピレーション「トミー・ボーイ・ラップ」などを手に入れたくなります。
  • 格好良くてビリビリきたのがルース・ジョインツ「イズ・イット・オール・オーヴァー・マイ・フェイス」。収録されているのはラリー・レヴァン・フィーメイル・ヴォーカル・ヴァージョンですが、YouTubeで聴き比べる限り、オリジナルのヴァージョンよりクールで良いと思います。他の2曲「ポップ・ユア・ファンク」、「テル・ユー」も格好良くて、ルース・ジョインツのコンプリート・シングル・コレクション(この3曲で12ヴァージョン)など欲しくなります。
  • その他、ターナ・ガードナー「ノー・フリルズ」や自己肯定感/高揚感溢れるゲイ・アンセム「アイ・ワズ・ボーン・ディス・ウェイ」などが良かった。