2015-11-21 「鴛鴦歌合戦」 映画 NHK−BSプレミアムで8月27日放送。マキノ正博(後の雅弘)監督。1939年。 コンパクトながら底抜けに明るくて洒落ていてとてもウェルメイド。当時のシーンの充実ぶりが窺われます。 志村喬が志村狂斎、ディック・ミネが峯澤丹波守といった、俳優の名前をもじった役名も楽しいですが、この趣向の源流は、大石内蔵助を大星由良助にした「仮名手本忠臣蔵」だったりするのでしょうか。 「さーてさてさてこの茶碗」という志村喬(当時34歳)の歌が耳に残ります。 追記。 大瀧詠一「大瀧詠一Writing & Talking」収録の解説「鴛鴦歌合戦『人の縁と時の運』(時の縁と人の運)」が充実の内容。 市川春代の歌唱に対する「<おニャン子クラブ>の元祖」「実に絶妙な音程のふらつき!」「今にも落ちそうで落ちない空中ブランコを見ているようなスリリング極まりない歌唱」「破天荒というか度胸満点」という絶妙かつ的確な「揶揄的賛辞」には感服。