ちばあきお「キャプテン」

キャプテン 文庫版 コミック 全15巻完結セット (集英社文庫―コミック版)

  • 誰かがバイブルとして挙げていたのを目にして読みたくなったように記憶しているのですが、詳細は忘却の彼方。
  • 四代に渡るキャプテンと部員が織りなすチーム作りの歴史は三国志を思わせます。謙虚な努力家谷口、鷹揚さに欠ける激情家丸井、不遜な天才肌イガラシ、愚鈍だが懐の深さを見せる近藤と4人のキャプテンの対比も鮮やか。
  • 四人四様に苦心しながらチームを作り上げていく様は、少年漫画らしからぬリアル路線で、リーダーシップ論の教材になり得そう。特に、人格的な長所と短所が決して改善されない様はカルマすら感じさせ、ちばてつやによる最終巻末の解説も読み併せると、考えさせられるものがあります。
  • 淡々とした地味な展開には滋味があるとも言えますが、今の気分にはあまりフィットせず、「プレイボール」まで読もうという気にはなりませんでした。
  • 第一巻末の酒見賢一による解説はあまりにも豪快なネタバレ。クラシック作品とはいえ、収録巻はもう少し考えるべきだと思います。