Francis Lai 「Un Homme Et Une Femme」

男と女 オリジナル・サウンドトラック

  • 「何よりも美しいのは『きょう、貴方は』という挿入歌。ニコール・クロワジールによって一語一区噛み締めるように歌われる言葉に対して、時速120キロで疾走してゆくリズム・セクション。この1曲のために映画が存在していたということが解らないのなら」という讃辞に惹かれて購入したのですが、その主目的の「今日、あなたが」がしっくり来なかったのは至極残念。美しいともスリリングとも感じ取れない自分の耳と感受性が口惜しいばかりですが、どう頑張ってもただのミスマッチとしか聞こえませんでした。
  • フレンチ・ボサの嚆矢となったエポック・メイキングな1枚だそうですが、フレンチもボサもさほど好きではなくとも、両者が混じり合うと独特の魅惑的な雰囲気が立ち上がるのは何となく分かります。
  • まぁ何といっても「スキャットというものの代名詞となった表題曲の良さは言うまでもな」いことには議論の余地がない訳で、シックでアンニュイなスキャットに浸っているだけで良い気分になれます。この季節、仕事帰りに都心の夜道を歩きながら聴いていると情景にマッチして良い感じ。