- 菊地成孔つながりで、ケネス・アンガー「ハリウッド・バビロン」をインターネット古書店で入手してまで読んだのはもう5年前のことですが、過日、書店をブラブラとしていたら、シリーズ揃って復刊されていることを発見。同じ判型で並べたい欲望をグッと堪えて、2作目のみ購入。
- 明石三世訳で、こちらの方がこなれていて読みやすい印象(クイック・フォックス社版は堤雅久訳)。相変わらず写真が多いのも楽しいですが、エリザベス・ショート(ブラック・ダリア)の死体写真はエグいです。
- オリヴィア・デ・ハヴィランドの下着姿の写真、ハティ・マクダニエルの同性愛説、と映画「風と共に去りぬ」の出演者2人も、大きくクローズアップされているわけではないものの、強烈に印象に残りました。
- 終盤にきて「自殺の魔力」の章が不必要に長く、自殺したハリウッド関係者の記述が延々と続くのは頂けません。最終章「死の谷の日々」に至って、政治性を剥き出しにしたロナルド・レーガン批判なのにもゲンナリときました。
- アレイスター・クロウリーの名前に覚えがあってふとアラン・ムーア/エディ・キャンベル「フロム・ヘル」を引っ張り出してみましたが、アラン・ムーアとケネス・アンガーの間にはアレイスター・クロウリーの信奉者という共通点あり。
- 一緒に購入した、山田宏一「増補:友よ映画よ−わがヌーヴェル・ヴァーグ誌」もそろそろ読みたいところ。