- 「スコラ:坂本龍一音楽の学校」‟20世紀の音楽”編で、バルトーク本人がフィールドで採集した音源とそれを題材にした作品として「ルーマニア民俗舞曲(Romanian Folk Dances)」が紹介されておりました。
- その紹介シーンではさほどピンときていなかったのですが、ワークショップの中で坂本龍一が「バルトークなんか割と素敵なハーモニーがついていて・・・」と解説しながらサラッと弾いたのが長く記憶に残ったので購入。
- バルトークの変拍子がミヨーを経由してデイヴ・ブルーベックの「テイク・ファイヴ」につながったというエピソードも面白い。
- 「ただ一方でね、バルトークの作品に通底するのは、非常に対位法的な、やはりバッハが持っていた非常に緻密な対位法的な音楽を直接受け継いでそれを発展させてるという面もあるんですね。それが狭い世界じゃなくてホントに地球の全大地に広がるいろんな民俗音楽を取り込みながらものすごく多様な音楽を作っていった。だからすごいエスニックなものとものすごく知的なものが同時にあるっていうのは面白いですね」という坂本龍一のコメントは、「クラシックの自由時間」で片山素秀が書いていた「孤独な近代的人間と、素朴な民族音楽の世界とは、決して両立せぬと、彼が悟っていたからである。だから孤独の人、バルトークは、愛する民族音楽を素直に抱擁することができず、屈折し、結局、それを力でねじふせにかかったのである」という解説と同旨なのか別次元なのか。知識が少なくてよく分かりません。