喜国雅彦 「本棚探偵の回想」

本棚探偵の回想 (双葉文庫)

  • 「本棚探偵の冒険」に続くシリーズ第2作。
  • アナログ・レコードを集めていなくても、釣りをしなくても楽しめた「レコスケくん」や「釣れんボーイ」に比べると、ディープな趣味世界以外の付加的な魅力がいささか弱い気がします。
  • 「作家の本棚」で有栖川有栖が「最近は、インターネットのオークションで購入できるし、検索すればどこの古本屋にあるかもわかるので、夢のように便利ですけれど、半面、ロマンがなくなりましたね。昔は、どんなに偉い人でもどんなにお金持ちでも古本屋のワゴンを探すしかない本ってありましたから」と語っていましたが、現在では古書コレクターもさぞ様変わりしていることでしょう。
  • 第3作「本棚探偵の生還」のみならず、シリーズ第4作「本棚探偵最後の挨拶」なるものも本年6月に刊行されたようですが、これ以上読み続ける気もせず、現段階では、本作で一応の打ち止め。