「ジョン・レノン、ニューヨーク」

ジョン・レノン、ニューヨーク [Blu-ray]

  • NHK−BSプレミアムで12月23日放送。マイケル・エプスタイン監督。2010年。
  • エプスタインという姓からは当然ブライアン・エプスタインを想起する訳ですが、ブライアンは同性愛者で子どもはいないようでもあり、この監督が同じ血族なのかどうかよく分かりません。
  • なお、映画とは無関係ながら、ブライアン・エプスタインはジョン・レノンに好意を抱いていて、1963年には2人きりでスペイン旅行をしたという事実があり(映画「僕たちの時間」(1991年)はこの旅行が題材)、2人の間に性的接触があったか否かが当時から噂になっていた、というのは全く知りませんでした。
  • オノ・ヨーコと一緒にガンガン政治運動していた前半部分の退屈さにめげそうになりましたが、いわゆるロスト・ウィークエンドの時期にさしかかってから俄然面白くなりました。
  • 個人的にその辺りの情報をこれまで知らなかっただけなのかもしれませんが、当時のプライベート写真(ポール・マッカートニーとのリラックスした2ショットなど目から鱗が落ちました)や報道、映画制作時点でのオノ・ヨーコやメイ・パンへのインタヴューなど、なかなか充実していて、驚きと謎が尾を引きます。今後更に実態が明らかになっていくのかどうなのか。
  • 「2人と仕事して3年。突然ヨーコが言った。ジョンと別れたって。彼女の顔を見て本当に気の毒だったけど、なぜ私に言うのか不思議だった」(メイ・パン)、「1人でLAに行くのは彼にとっては大変よ。あんなの初めてだから私は責任を感じた。だから彼の滞在をできるだけ楽にしてあげたかった」(オノ・ヨーコ)という双方の証言も、諸々の情報と付き合わせて考えてみるとかなり渋い。
  • 不和のきっかけが、ニクソンの大統領選勝利のショックで泥酔したまま出席した知人のパーティーで、その場にいた女性を別室に連れ込んで性行為に及び、その音がオノ・ヨーコにも丸聞こえだったというのも凄いですが、その翌日にオノ・ヨーコに土下座するジョン・レノンの写真というのもなかなか凄いものがあります。
  • オノ・ヨーコとよりを戻して以降はドキュメンタリーとしてはまた平常運転に戻る感じ。