藤子不二雄A「少年時代(1)〜(5)」

[まとめ買い] 少年時代(藤子不二雄(A)デジタルセレクション)

  • 前々から買おうか買うまいか逡巡していたアイテム。特にきっかけもなく購入。
  • 柏原兵三「長い道」(1969年)を原作にとり、藤子不二雄Aが自らの体験や創作を加えたもの(連載は1978〜1979年)。1990年には篠田正浩監督で映画化。その主題歌が井上陽水「少年時代」。
  • 剥き出しのフィジカルな暴力、陰湿な政治性、悶々とした葛藤の描写がネチネチと執拗に続いた後、最終盤に至って急旋回した後に急停止するストーリー展開に唖然としました(後味は「スタンド・バイ・ミー」)。
  • 暴力的だけど時に繊細さを見せるタケシに振り回される進一。これを少女漫画における異性間の恋愛関係の描写とのアナロジーで捉えると、延々と続く心乱される主人公の描写への違和感はなくなります。
  • 胸を打たれるとか心が震えたりということはないものの、深い印象が後を引きます。