2019-03-18 御厨貴/芹川洋一「平成の政治」 本 毎日新聞の書評で取り上げられていて即購入。 大田弘子パートと蒲島郁夫パートは今ひとつですが、ジェラルド・カーティスとの鼎談は裏話を含めて文句なしに面白い。 「民主党政権が滅びた時に、政権で重要な地位にいた人々は、鳩山さんを含めて一斉に僕らにオーラルをやってくれと言い出したわけです。僕はそれは早いと言いました」「多くの人があのとき回顧録を出して、それを読めばわかりますが、すべて弁明です。つまり『自分は正しかったが、党全体がその方向にいかなかった』という話ばかりだから、彼らのオーラルヒストリー、回顧録はいま何の役にも立たないんです。いまだに彼らは自らの失敗とまともに対話していません」というのは実にらしい話。 田中角栄と三宅正一の中選挙区ならではの裏話(「角栄とのことろへいけ。そうしたらやってくれる」「お前たちは三宅正一に投票しろ。そのかわり橋と道路は俺が作るから」)がとても良い。