溝口敦「血と抗争-山口組三代目」

血と抗争 山口組三代目 (講談社+α文庫)

  • 「サカナとヤクザ」の鈴木智彦が、敬愛する溝口敦(「溝口さんが『肉』を書いたので、僕は『魚』を書きました。本書は溝口さんへのアンサー・ソングなんです」)の著作の中でも「このジャンルの様々な本を読んできましたが、『血と抗争』はこれまでのすべての本のなかで1位」と激賞していたのが本書。
  • 曰く「山口組への徹底した取材とともに、ヤクザに斟酌しない言葉選びに痺れます」「その書きっぷりから、僕が入ったヤクザ専門誌では、『こういう書き方をしたら、クレームがきますよ、やってはダメですよ』と新人に教えるためのテキストとして使われていた。そのくらいヤクザ取材の地雷、つまりタブーが詰まっている。面白くないわけがないんです」「’98年に文庫が刊行され、今なお版を重ねていることも、いかに凄い本かを物語っています」。
  • アドレナリンが噴出するような読書体験を期待していたのですが、文体が生硬で厳密さに欠けている上に構成に緩急が乏しいので読み通すのが苦しかった。ツボが分からない。