「男はつらいよ－寅次郎紙風船」

映画

ＢＳテレ東で５月４日放送。山田洋次監督。１９８１年。シリーズ第２８作。

前作に続いてオープニングの夢にダブルヒロイン登場（第２７作と第２８作（と第３３作）のみのよう）。オチなし。

地味な音無美紀子と派手な岸本加代子の対比というベタな狙いが効いていますが、２つのラインの絡みはなし。渥美清と岸本加世子のコンビが良い。

小沢昭一のテキ屋（右手の刺青が良い）、同窓会での鬱憤（東八郎の怒り）、地井武男の激情（冷凍マグロを担いで登場）、就職活動（そして失敗）と、まとまりはないものの各パートにしっかりと見応えがあり、幕の内弁当的に賑々しくて楽しい。

柴又駅での別れのシーン（「ウチの亭主変なこと言わなかった？」）、音無美紀子の演技には単に誤解が解けてホッとしたという以上の思わせぶりなものがあり、相互にフラれている微妙なすれ違い感。

光枝のテーマ曲が最悪で、ここぞという場面で流れて情感が台無し。