山本周五郎「小説 日本婦道記」

小説 日本婦道記(新潮文庫)

  • 山本周五郎初期の代表作。読切連作として31編書かれた作品のうち本人が選んだ11編。
  • 「日本女性の美しさは、その連れそっている夫も気づかないというところに非常に美しくあらわれる」という美学自体がさすがに古めかしくて素直に感動するのは難しい。
  • 解説で悪いもののように扱われている「山本ぶし」ですが、「はりつめた生きかたの身にゆく春秋をかぞえるいとまはなかった」なんてしみじみと良い。