赤瀬川原平 「反芸術アンパン」

反芸術アンパン (ちくま文庫)

  • ハプニング、ネオダダに向かう衝動みたいなものが今ひとつストレートに伝わってこないというか。歯切れの悪い物言いに複雑な思いが伺われます。
  • むしろ利根川光人のブリューゲル〜鯨油の絵具の短い回想の方が「絵が描きたい」という衝動が伝わってきてジンときました。
  • 現代美術に対する知識が貧困なだけなのですが、パフォーマンス・アートインスタレーションに影響を与えたと言われる歴史的な意義が理解できていないので、読んでいても変人たちが珍奇な言動をしているという以上の感興が浮かばないのです。
  • ポップ・アートに対する影響という意味では、確かに赤瀬川原平の千円札はアンディー・ウォーホルに直結するアイデアなのかなとは思いますが、その程度。
  • カウンター・カルチャーに自ずと含まれる甘えの構造が好きではないのかもしれません。
  • どれ程凄まじい乱痴気騒ぎだったんだろう、という不純な好奇心で読んだのが間違いの元。すいませんでした。