- ローマ人の物語シリーズを読み進めたい気持ち半分、抵抗がある気持ち半分。真ん中とって地中海3部作の1作目を。
- 1453年のビザンティン帝国滅亡。シュテファン・ツヴァイク「人類の星の時間」でも「ビザンチンの都を奪い取る」として扱われていた題材ですが、例によって例の如く何も覚えていないので読書に全く支障なし。
- ローマ人の物語シリーズに比べるとベタベタな小説的な演出が多くてちょっと面食らいます。
- 今一つのめり込めない理由をつらつらと考えてみるに、最初に登場人物が立て続けに紹介されるのですが、いざ開戦という時点でそれがあまり記憶に残っていないせいではないかと。
- そしてその原因は(勿論貧弱な記憶力のせいでもありますが)マホメッド2世の「女色男色を問わない乱行」、小姓トルサン「背筋をつらぬくような痛みのまじったあの快感」などという文言が喚起する鮮烈過ぎるイメージではないかと(全般的にイスラム側がスキャンダラスな描き方をされるのが目に付きます)。
- という訳で登場人物紹介を読み直して記憶を補正しつつ読了しましたが読み物としては微妙な感じ。読み進むなら地中海3部作よりはローマ人の物語シリーズだと思いますが、いつのことになるか分かりません。
- 「ジュスティニアーニ何やってんの!」という最終盤の出来事については該当部分を読むまで思い出しませんでした。忘却は幸福の鍵。