グレイス・ペイリー 「最後の瞬間のすごく大きな変化」

最後の瞬間のすごく大きな変化 (文春文庫)

  • 村上春樹も解説しているとおりスラスラと読める代物ではありません。少し長めの作品でノリ損なうとアっという間に道筋を見失ってしまいます。
  • ググッと集中して読めた時にはゴツっとした独特の読後感を味わうことができたのですが、集中して読めなかったいくつかの作品は最初から最後まで何にも頭に入ってこないという大惨事。
  • 「あれ?」と思って最初から読み直したり、暫く休んで他の本を読んだり、「ぅお!」と思って読み直したり、読了まで随分時間がかかってしまいました。
  • どちらかといえばやはり男性の方がハマる可能性は低いように感じます。女性にとってのチャールズ・ブコウスキーみたいな感じかもと一瞬思いましたが全くの的外れのような気もします。
  • 繰り返し読むに耐える作品だというのも何となく分かるのですが、歯応え有り過ぎなので当面は再読しないと思います(繰り返し読むならおそらく原文を読んだほうが良いという気がしますし)。チラチラと思い出すのは間違いないとは思うのですが。
  • とはいえ、実は全く売れなかった作家の自費出版と言われたら正直それはそれで深く頷いてしまう気がします。情けないことですが。世評は力。