スコット・フィッツジェラルド 「グレート・ギャツビー」

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

  • 野崎孝訳で昔読んだのですが、全くもって後書きのとおり「あれって村上さんが言うように、そんなにすごい作品なんですかね?」という程度の記憶しかありませんでした。
  • 断片的なイメージは記憶の片隅に残っていましたが、全体としての作品のイメージが殆ど無かったのは、「判断を保留することは、無限に引き延ばされた希望を抱くことにほかならない。」の一文や「灰の谷」 の描写等で混乱したまま読んだからだと思います。
  • 因みに「灰の谷」は当時の「コロナ埋立地」で、現在のフラッシング・メドウズ・コロナ公園(テニス全米オープンの会場「全米テニス・センター」やニューヨーク・メッツの本拠地「シェイ・スタジアム」も同公園の敷地内)のようです。当時はまだ埋立を行っている最中ということで良いのでしょうか。
  • この辺りは愛蔵版特別書き下ろし「20年代ニューヨークガイド」で説明されているのかもしれない。愛蔵版にすれば良かった。
  • アーノルド・ロススタインがモデルのキャラクター、マイヤー・ウルフシャイムも登場してましたか。「ゴッドファーザー」の世界まで一直線。
  • 何となく作品のイメージは掴むことが出来ましたが、「そんなにすごい作品なんですかね?」という印象はそれ程変わらず。ある程度の時間が必要なのかも知れません。
  • 新訳といえば、最高の読書シチュエーションが得られた時(例えば南米行きの機内やホテルとか)に読もうと楽しみに取っておいたガルシア・マルケス百年の孤独」も新訳が出ているようで若干動揺。いつまで経っても南米に行く機会など無さそうだし、さっさと読もう。