Charlie Christian, Dizzy Gillespie 「After Hours」

After Hours

  • 現在、ロス・ラッセル「バードは生きている−チャーリー・パーカーの栄光と苦難」を読んでいるところ。ミントンズ・プレイハウスを描いた第11章前半の素晴らしさに矢も楯もたまらず購入。
  • 途轍もなくヒップな音源。ジェリー・ニューマン偉い。

  • 思っていた程音質が悪くない、というか、アドリブが決まらなくてオーディエンスがガハハと笑う声まで捉えていて、実に痺れます。特にモンローズ・アップタウン・ハウスの方のセッションは物凄い場内の盛り上がり。
  • バードは生きている」によると、「チャーリー・パーカーがまだジェイ・マクシャン・オーケストラで巡業していた1941年春の初期のセッションでは、旧世代の演奏家たちは辛うじて力の均衡を保った。旧勢力はいずれも一流オーケストラでソリストとして名を挙げた無敵のインプロヴァイザー陣を頼みにしていた。」という時期のようで、言われてみれば確かに群雄割拠の状態が感じられなくもない。

  • これが同年も末頃になると「そうこうするうちに、ミントンの店は、古い人間には居心地が悪くなった」とのことなのですが、この辺りの様子まで分かる録音を残していれば、益々ジェリー・ニューマン偉い、というところだったのに、と贅沢の一つも言いたくなります。

  • セロニアス・モンクも初期にはこんな演奏をしていたのか、と驚きかけましたが、他人(ケニー・カーシー)説が有力な模様。
  • 因みに、ジミ・ヘンドリクスの場合は、1966年に渡英、1967年夏がモンタレー・ポップ・フェスティヴァルで、1970年夏のワイト島フェスティヴァルの直後に死去だから、3年強というところ。
  • ミントンズ・プレイハウスの方のセッションに参加しているジョー・ガイ(トランペット)は、この後、ビリー・ホリデイをヘロイン漬けにする人物のようです。そう思いながら聴くと微妙な趣があります。

  • 「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」という国内盤のタイトルの方が耳に馴染みがあるのですが、現在は在庫切れの様子。詳細不明。