- 村上春樹が「ポートレイト・イン・ジャズ2」で愛聴盤に挙げていたアルバム。ストーリーヴィルの10インチ・コレクションとして再発されていたので購入してみました。
- 同書でも「とくに"Thou Swell"や"Season in the Sun"において、ジャッキーとロイの明るく軽快な歌唱のうしろに聴こえる、技巧を尽くしたモレロのブラッシュワークは、野をわたる風のように心地よい」、「そのモレロの名人芸は"Hook, Line and Snare"(ロイ・クラールの作曲)で頂点に達する」とあるとおり、ジョー・モレロの控え目な職人芸が堪能できます。
- ビル・クロウ「さよならバードランド」を拾い読みしてみましたが、実に素っ気なく「ジャッキー・ケインとロイ・クラールがそこでジョーと僕の演奏を聴いて、レコーディングに二人を使ってくれた」とだけ書いてありました。
- アレンジメントは洗練されているし、雰囲気はリラクシングだし、こそばゆいぐらい良い感じ。
- 敢えて難を言えば「イエスタデイズ」だけは浮いているように思います。