2008-12-13 「悪い奴ほどよく眠る」 映画 NHK−BSの黒澤明特集。次は黒澤プロダクション第1作「悪い奴ほどよく眠る」。 冒頭の結婚披露宴で登場人物の相関関係を紹介する手法があの有名な「ゴッドファーザー」の冒頭シーン(「I believe in America」)に繋がっているというのは凄い。 ジミ・ヘンドリクスの「キリング・フロアー」のカヴァーを聴いてからハウリン・ウルフのオリジナルを聴いた時には「これを聴いてあれになっちゃうのか〜」という感興が浮かびましたが、今回も「これを観てあれができちゃうのか〜」という微妙な気持ち。 「七人の侍」の津島恵子に続いて本作では香川京子がスカされていました。黒澤明のなにかのオブセッションの顕れなんでしょうか。 緻密なシナリオで見応えありましたが、さほど響くものがないのはなぜでしょう。バッドエンディングは嫌いではないのですが。 正体がバレる原因となった葬儀の写真にはちょっと笑いました。電柱の陰でコント級のわななき。 三船敏郎のトレンチ・コート姿は素晴らしく格好良かった。