「NFL; Green Bay Packers 10 Greatest Games」(その1)

NFL Greatest Games: Green Bay Packers Greatest [DVD] [Import]

  • NFLグレーテスト・ゲームズ」、STL篇、TEN篇に続いてGB篇。10枚組と歯応えのあるセット。古い試合から順番に。
  • ディスク8は1983年10月17日のWAS@GB、MNF史上最高得点の試合。10試合中これだけがプレ・ファーヴ時代。長い低迷期に沈むGBがMNFの大舞台で強豪WAS(この年14勝2敗でスーパー・ボウル出場)をシュートアウトの末に下すという試合。解説は現在服役中のO.J.シンプソン。
  • QBジョー・サイズマン(フェイスマスクが1本バー)、LGラス・グリム、WRアート・モンク、RBジョー・リギンスと有名どころが揃った分厚いWAS攻撃陣(率いるのはHCジョー・ギブス)、相対するGBはQBリン・ディッキー、WRジョー・ロフトン以外は誰?という感じのいかにも低迷期らしいノー・ネームな陣容ですが、フリー・フリッカー崩れやらハーフバック・パスやら、格下ならではのヤケクソ気味の投げまくりが見事にハマり、重厚なランアタックを誇るWASを1点差で凌ぐというバカ試合(両チーム合計95点)。
  • ディスク5は1992年9月20日のCIN@GB、第1Q早々負傷退場したドン・マコウスキーに代わってブレット・ファーヴ登場、残り1分07秒(タイムアウトなし)で6点ビハインド、自陣7ヤード地点からのラスト・ドライヴという窮地からロング・パス2発で半ば強引な逆転勝利(WRキトリック・テイラーのキャリア唯一のTD)。ブレット・ファーヴ時代の幕開けを告げるマイルストーン・ゲームではあるものの、CINのQBブーマー・アサイアソンがINTを連発すれば、GBのKクリス・ジャッキーも外しまくるという、歴史的価値を除けばグダグダな試合。
  • ブレット・ファーヴ自身も4ファンブル(2ロスト)に加え、連続タイムアウトを取ろうとして絶好のTDチャンスをふいにしたりの醜態で、ランボー・フィールドの観客からブーイングの洗礼を受けていましたが、最終的には鮮やか過ぎる逆転劇(かつHCマイク・ホルムグレンの初勝利)でスタジアムもチームも熱狂の渦。翌週から253試合連続で先発出場するGBの英雄となりながら、引退を撤回してNYJで更に1年プレイした挙げ句、更に現在、ライヴァルMINで復帰間近と言われていることを思い起こせば、諸行無常と言わざるを得ません。
  • ディスク9は1995年11月12日のCHI@GB、伝統のライヴァリー150回目の対戦で、前週MIN戦で足首を負傷して練習に参加できなかったブレット・ファーヴがキャリアハイ(当時)の5TDパス。このシーズン、ファーヴは4,413ヤード、38TDパス、レイティング99.5で初めてのMVP獲得するも、GBはNFCチャンピオンシップでDALに敗退、3年連続でDALの壁に阻まれるという時期ですが、レジー・ホワイトのサックあり、リロイ・バトラーのINTありと充実した内容で、いよいよ翌年のスーパー・ボウル制覇も見えてくる感じ。
  • デイヴ・ウォンステッドはMIAのヘッポコHCという印象しかありませんでしたが、DALのDCで名を上げた後、PITのHC争いでビル・カウアーに敗れたという経歴あり(ダン・ルーニーの慧眼)。CHI時代は41勝57敗で結局6シーズン中1回しかプレイオフに進めず1998年シーズン終了後に解雇。その後、ジミー・ジョンソンからの引きで2000シーズンからMIAのHCとして復帰し、話題に事欠かない5シーズンを送ることとなります。
    • 2000年シーズンはプレイオフ初戦でRBラマー・スミスを酷使(40キャリー)してOTでかろうじて勝利を拾うものの、次のOAK戦で27−0と惨敗。翌2001年シーズンもプレイオフでBALになすすべなく20−3で惨敗。
    • 2002年シーズン前には、ドラフト1巡指名権2つと引き替えにRBリッキー・ウィリアムズを獲得、1,853ヤードでリーディング・ラッシャーとなるものの、チームは9勝5敗からの2連敗(第4Qでの11点差逆転負けを含む)でプレイオフ進出を逃す。
    • 2003年シーズンは10勝6敗を上げるもプレイオフ進出はならず、2004年シーズンはRBリッキー・ウィリアムズがまさかの電撃引退で4勝12敗、HCウォンステッドはシーズン途中の11月に解雇。
  • ディスク10は1996年10月14日のSF@GB。ブレット・ファーヴがパス28/61と投げまくってOT勝利(キャリア最多パス・アテンプト)。QBスティーヴ・ヤングを負傷で欠く(先発QBはエルヴィス・ガーバック)SFが17−6とモメンタムを掴んだかに見えたものの、GBの猛追を許して同点、ゲーム終盤、INTから掴んだ絶好のポジションからFGで再リードを奪ったものの、残り1分42秒からウィリアムテル序曲に乗って登場したブレット・ファーヴに追いつかれ、OTでKクリス・ジャッキーに53YdFGを決められて頓死という試合。時間、得点、ダウン&残りヤードの画面表示が殆どなくて非常に観づらいのが残念ではありましたが、4Q以降のジリジリとした息詰まるせめぎ合いは見応え有りました。
  • HCジョージ・シーファート率いるSFは、1989年以来、8シーズン中7シーズンでプレイオフ出場(出場を逃した1991年シーズンも10勝6敗)、うちスーパー・ボウル制覇2回という超強豪。WRジェリー・ライスも健在でいきなりサーカス・キャッチを披露する一方、WRテレル・オーウェンス(ルーキー)も健気にスペシャル・チームで頑張っていました。このシーズンも12勝4敗を上げるものの、プレイオフのディヴィジョナル・プレイオフで再度GBに敗れてシーファートはクビということとなります。
  • ディスク4は1997年1月12日のCAR@GB、NFCチャンピオンシップ。インターセプトファンブルロストから10点献上したGBですが、それ以外は終始試合をドミネイト、15プレイ71YdのTDドライブで追撃の後、返しのCARのドライヴもINTからFG追加で17−10、後半最初のGBのドライヴでもランを中心とした11プレイ73YdのドライヴでFGを追加するなどジワジワと圧倒。結局は30−13、ターンオーヴァーからの失点がなければ30−3という一方的な試合。
  • HCドム・ケイパーズ(GBの現DC)率いるCARは、シーズン終盤に7連勝、チーム創設2年目にして12勝4敗でNFC西地区(当時)を1位通過というドリーム・シーズンもここであえなく終了。QBケリー・コリンズはこの後アルコール中毒を経て、2000年シーズンにはNYGでスーパー・ボウル出場(BALに大敗)、OAKを経て、2008年シーズンにはTENでもう一花咲かせることとなります。GBはいよいよスーパー・ボウル出場、厳冬の屋外でのゲータレード・シャワーはいつ見ても良いもので、思わず涙腺が緩みます。
  • 取り敢えず半分の5試合を観戦したところで一区切り。