- ゴルゴ13にもその名が登場する世界的クライマー・山野井泰史によるギャチュンカン北壁登頂(2002年)の記録。
- 登頂記なのか半生記なのかも知らずに読み始めましたが、端的には夫婦2人で山に登って降りてくるだけの話にも関わらず、沢木耕太郎の筆力なのか、真に迫るものがあってグイグイと読ませます。
- 「クライミング・バム」という呼称を初めて知りました。クリス・マッカンドレスの進化形というイメージ。
- クライミングの醍醐味や楽しさといったものは全然伝わってきませんが、こういう極端な体験記がある意味ではクライマーへの誘いになっているのでしょうか。興奮しながら読了したものの読後の余韻は奇妙なほど希薄。