- 文体遍歴について述べた序文に「私は、あえて自らを中央舞台に位置せしめ、ありふれた人との普段の会話を、地味にまた完結に再構成してみた。(中略)このような他愛もないことを何百頁も書いてから、私は、ついにある文体にたどりついた。私の知っている限りすべての著述形式を含みうる枠組を発見したのだ。後になって、この技巧を修正した形式を使い、ノンフィクション中編小説(『手彫りの柩』)や多くの短編小説を書いた。その結果として出来たのが、本著『カメレオンのための音楽』である」とありますが、一読する限りでは、基本的には断片的な対話の集積という印象。
- 映画「カポーティ」におけるフィリップ・シーモア・ホフマンの姿が自動的に浮かんできて、読み進めるのが容易になったような気がします。
- 「冷血」の縮小コピーかと期待しつつ読んだ「手彫りの柩」がグダグダで少しゲンナリはしていますが、このまま「冷血」に取りかかりたい。