「エレニの旅」

エレニの旅 [DVD]

  • 主人公を通じて振り返る、トルコ軍によるイズミル奪還(1922年)、王政復古(1935年)、第2次世界大戦の勃発(1939年)、内戦の勃発(1942年)、第2次世界大戦の終結(1945年)、内戦の終結(1949年)といったギリシャ近代史。アンゲロプロス曰く「『エレニの旅』で描かれる愛と悲しみ、歴史の激動は、私の母が実際に生きたものだ」とのこと。
  • オデッサからの難民の帰国・定住を紹介する冒頭部分で、これは映画であるということが明示されてはいますが、アンゲロプロスらしさという観点からはオーソドックス過ぎるのかもしれません。ただし、この剛直な雰囲気で大変好み。
  • ストーリーがシンプルな分無心に耽溺できたのかもしれませが、映像の異様な美しさが染み入ります。あの村全体が、冬に水が引く人造湖の底に作ったオープンセットというのも凄いです。
  • やっとレターボックス・サイズになった、と思いましたが、「永遠と一日」でも既にレターボックス・サイズでした。