- いとうせいこう「ボタニカル・ライフ−植物生活」の着想の元になったのが本書。文庫で入手できるとは意外でした。
- カレル・チャペックといえば「ロボット」の語源となった戯曲の作者、としてしか認識していませんでしたが、自然礼賛も文明批判も表裏一体ということでしょうか。
- 自然を相手にしているのにこのポジティヴさ、たおやかさがいましろたかし「釣れんボーイ」にないのは、培養的な園芸と収奪的な釣りの性格の違いでしょうか。
- この勢いでは、ヘルマン・ヘッセ「庭仕事の愉しみ」まで買ってしまいそうですが、あちらは2000円近くするハードカヴァーなので自重したいと思います。
- 表紙写真はカレル・チャペックが晩年を過ごした家とその庭だそうで、読後に改めて眺めるとしみじみします。