Aretha Franklin 「Oh Me, Oh My; Live in Philly 1972」

Oh Me Oh My: Aretha Live in Philly 1972

  • 8曲目「リスペクト」までは、1曲1曲の尺が短いせいか、彫りが浅く上滑っている感じ。「全国テレビ・ラジオ・アナウンサー協会(NARTA)」の総会ということもあってか、オーディエンスとの交歓のようなものが感じられません。
  • 冒頭「ロック・ステディ−」ももっとタメを効かせてクールにやって欲しい。高速なのは良いですが、軽く流れてしまっている気がしてなりません。
  • 「ディス・ガール」、「小さな願い」といったバカラック・ナンバーも冒頭はオッと思わせるものの、それ以上の尋常ならざるものは特に感じられません。
  • ところが、「明日に架ける橋/愛のプレリュード」以降、長めの尺で、腰を据えてジックリと、鉄瓶が煮立つようなアプローチをされると、さすがにゾワッと総毛立つような迫力があります。
  • インスト「ヤング・ギフティッド・アンド・ブラック」をカッチリと決めた後の「オー・ミー・オー・マイ」も、ルルのオリジナルは聴いたことがありませんが、しみじみと聴かせます。アルバム・タイトルにするだけのことはあります。
  • 逆に「ザッツ・ザ・ウェイ・アイ・フィール・アバウチャ」は、ボビー・ウーマックのオリジナルは全然好きではなかったのですが、これまたじっくりと聴かせます(ラストが疑似ライヴっぽいのが気になりますが)。
  • マスト・アイテムというようなものでもないけれども買って損はなかったという感じ。