「王将」

映画

ＮＨＫ−ＢＳプレミアムで３月１３日放送。伊藤大輔監督。１９４８年。

基本的にはサイレント時代の監督で、時代劇映画の基礎を作った「時代劇の父」なんだそうですが、本作のみからスペシャルな何かを感じ取るのは難しいように思います。

同じ北条秀司の戯曲を原作として、１９５５年には新東宝で「王将一代」、１９６２年には東映で「王将」を撮っているようですが、基本的なストーリーは変わらないのでしょうか。

脚色かと思いましたが、関根金治郎の名人襲位に阪田三吉が賛成したのは事実のようです。経緯は以下のとおり。
- １９２１年、関根金治郎が名人襲位（家元制）。
- １９２５年、阪田三吉、関西名人を名乗り、棋界追放。
- １９３５年、関根金治郎が実力名人制の導入を決断。
- １９３７年、阪田三吉、棋界復帰。南禅寺の決戦で木村義雄に、天竜寺の決戦で花田長太郎に敗戦（どちらも初手端歩突き）。
- １９３８年、木村義雄、名人襲位（実力制初代名人）。

ウィキペディアで読む限り、阪田三吉の評伝があれば相当面白いと思うのですが、岡本嗣郎「９四歩の謎孤高の棋士・阪田三吉伝」など入手困難な模様。残念です。