- NHK−BSプレミアムで6月4日放送。ジョン・フォード監督。1950年。
- 「アパッチ砦」、「黄色いリボン」と並ぶ騎兵隊三部作の最終作。前二作は未鑑賞。
- やや歌のシーンが多すぎるかなという気はしましたが、オーセンティックな王道作品で気持ちよく観られます。
- 読み返してみると、淀川長治/蓮實重彦/山田宏一 「映画千夜一夜」におけるジョン・ウェインに関するやりとりが面白かった。曰く、
- 淀川「ヘンリー・フォンダ嫌いなのはわかったけど、蓮實さん、こんな人が好きいうのはないの。そうしたらあんたの人間味を感じるけどなあ(笑)」
- 蓮實「好きということなら、やっぱりジョン・ウェインが一番好きですね。」
- 淀川「あら、まあ、本音が出ました!けどジョン・ウェインはいいね。ジョン・ウェインはジョン・フォード監督が可愛がって、可愛がってさ、もうエキストラのころから大事にしてね。でも何に使っても、この男ダメなの(笑)。もうしょうがないのね。(中略)でも、ジョン・ウェインもずいぶん苦労してね、もうおしまいにはほんとにジョン・ウェインしかできない芝居がやれるまでにやりとおしたから偉いね。いいですよ、最後なんかライフル銃を持って出てくるだけでもいいもんなぁ。『駅馬車』でもいいもんね。」
- 蓮實「『ホンドー』のジョン・ウェインなんかも大好きなんです。」
- 淀川「ニューヨークの下町でジョン・ウェインの映画を観ていたら、すごいよ。出てくるだけで。ウワーッだよ。ちょうど昔、日本の下町で右太衛門や寛寿郎の映画を観たときとおんばじだよ。出てきただけで、ウワーッ。それもみんな、おじさんたちだよ。ああ、いいなあ、面白いなあ、こんなに愛されてる役者はいないなあと思った。」