2015-01-13 小玉武 「係長・山口瞳の<処世>術」 本 書店で興味を持って購入しましたが、前著「『洋酒天国』とその時代」の成功を受けた二匹目の泥鰌的なアイテムだったようです。 サントリー係長時代の山口瞳の処世術をその部下だった著者が述懐する、というようなものを想像していたのですが、山口瞳の部下であったという事実をルアーにした小玉武自身の陳腐な雑論。商売としては悪質。 前著は好著なのかもしれませんが、本作に限っていえば、構成、文意ともに不明瞭かつ退屈極まりなく、全く魅力を覚えません。 唯一の収穫は、元ソニーCEO大賀典雄が東京芸術大学声楽科卒というトリヴィア。大賀典雄「SONYの旋律−私の履歴書」など読みたくなります。