鈴木博之/藤森照信/隈研吾/松葉一清/山盛英司「奇想遺産―世界のふしぎ建築物語」

奇想遺産―世界のふしぎ建築物語

  • 図書館活用。朝日新聞日曜版に連載していたものの書籍化らしい。
  • なんといっても表紙のル・ピュイ=アン=ヴレ(サン・ミシェル・デギュイユ礼拝堂)がメテオラの修道院みたいでインパクトありますが、中身の方はそこまでインパクトのある珍奇なものは少ない。サグラダ・ファミリアのような大メジャーなものもあり。
  • ワシントン記念塔(169メートル)やセントルイスゲートウェイ・アーチ(高さ192メートル)など、アメリカは単純にスケールの大きさで圧倒。ゲートウェイ・アーチの内部にゴンドラのような移動システムがあるとは知りませんでした。
  • 映画「ワッツタックス」でもチラチラ写っていたワッツ・タワーの来歴は知っていたような初耳のような。「建築家ならざる素人が自力建設したヘンな建物」でシュバルの理想宮と同系統。
  • 笠森観音、ロンシャン礼拝堂、キージ島の協会、ゴルのスターブ教会、クリスリャン・サイエンス派第1教会バークリー、ファットジェム大聖堂、会津さざえ堂、ル・ランシーのノートル=ダム教会等、宗教施設に見ものが多い。
  • その他、ジョンソンワックス本社ビルの森のような佇まい、碉楼(農民摩天楼)の数奇な歴史などが印象的。今見るとなんてことのないセセッション館やロースハウスが建設当初強く非難されたというのも時代の変遷を感じさせます。
  • シリーズ次作も出ているようですが、深追いせず別のものを。