- 前々から関心があった作品。マーティン・スコセッシ監督。2013年。
- 終始押せ押せですが、俳優陣のアドリブも含め、179分は少し持て余す。1.5倍速にしたい場面も多い。
- 数多く挿入されているレオナルド・ディカプリオのスピーチ・シーンが1つでも伝説級のインパクトを残していれば、印象は随分違ってくるはず。
- むしろ伝説級なのはマシュー・マコノヒーの怪演。本作の一番の見どころでは。ブローカー哲学の開陳、コカインとマスターベーションの推奨ときて、あの訳の分からないチャント(マコノヒーの演技前の儀式を流用したらしい)。凄い。なお、マーク・ハンナは実在の人物のよう。
- マシュー・マコノヒーのみならず助演陣が分厚い。ジョナ・ヒル、ケネス・チョイ、ジョン・バーンサルといった会社創設メンバーのいかがわしさがそれらしくてとても良い。カイル・チャンドラーも最高(ラストの地下鉄乗車シーンが良い)。
- レオナルド・ディカプリオの父親役は「スパイナル・タップ」「スタンド・バイ・ミー」「恋人たちの予感」の監督ロブ・ライナー。
- 音楽監督は例によってロビー・ロバートソン(「ザ・ラスト・ワルツ」のコンビ)。突然ブルースが挿入されたりしますが、違和感しかない。80~90年代ポップ・チューンをもうちょっと上手に使えなかったものか。
- ストラットン・オークモント社をモチーフにした映画として、「マネー・ゲーム(Boiler Room)」(2000年)という作品もある模様。
- これがほぼ実話というのはやはり唖然とするものがある。